Nicotto Town



「小さな王様」

昔々あるところに、とても小さな世界がありました。

本当に小さな世界だったので、住んでいるのは小さな王様ひとりだけでした。


ある日、王様は、小さなお空に一つだけ輝くお星様に話し掛けました。

「お星様、ぼくとお話ししておくれ」

お星様は、キラキラと瞬くだけでした。

「なんだい、話も出来ないのかい。だったらぼくの世界でキラキラするのはやめておくれ」

そう言って王様は、空を見上げるのをやめました。

それでもお星様は、キラキラと輝いているだけでした。


ある朝、王様は小さな窓から、一つの小さなお花を見つけました。

「だれだい、君は。ぼくにお話があるのかい」

お花はただ、ゆらゆらと風にそよいでいるだけでした

「何も言ってくれないのなら、僕は君になんか用は無いよ」

そう言って、王様は小さな窓を閉じました。

それでもお花は、ゆらゆらと風にそよいでいるだけでした。


小さな世界の、小さな王様は、毎日こんな事を繰り返しているのです。

それはとても、小さな世界だから。




やがて、いくつもの時が経ったころ。

小さなお花が咲き誇る野原の真ん中に

たくさんの星達に照らされた、小さなお墓が建ちました。


『我らが愉快な友、小さな王様ここに眠る』



「これは何の嫌がらせだい」

「何のことかしら」

「昔、僕らの声を聞こうとしなかった小さな王様がいてね」

「ご、ごめんなさい」

「ふふふ、まあ許してあげるわ」

「だって君はもう、小さな王様じゃ無いんだから」


(#^.^#)


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2015/08/16 07:19
めぷちん♪さん

いつもありがと~

このお話はね
実は、わたしの体験が元になっているのです。

(#^.^#)
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2015/08/15 20:00
今晩は~♪

「誰も小さな王様に話しかけない。」と思っていたら、
「小さな王様が、誰の話を聞かなかった。」のですね。

深い~~い お話ですね^^

「一人ぼっち」と嘆いてる人も
実は、「周りを、よく見て無い」だけかもですね^^

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2015/08/15 08:20
久しぶりにお話を書いてみましたが・・・
相変わらずへたくそですね(笑

このお話、本当は、お墓の情景で終わるはずでした。
たぶん、詩としては、その方がすっきりと纏まったと思います。

ただ、寂しい風景で終わるのが何となく嫌だったので
蛇足と思いつつ、最後の会話部分を付け足しました。

(#^.^#)




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