「小さな王様」
- カテゴリ:30代以上
- 2015/08/15 08:10:15
昔々あるところに、とても小さな世界がありました。
本当に小さな世界だったので、住んでいるのは小さな王様ひとりだけでした。
ある日、王様は、小さなお空に一つだけ輝くお星様に話し掛けました。
「お星様、ぼくとお話ししておくれ」
お星様は、キラキラと瞬くだけでした。
「なんだい、話も出来ないのかい。だったらぼくの世界でキラキラするのはやめておくれ」
そう言って王様は、空を見上げるのをやめました。
それでもお星様は、キラキラと輝いているだけでした。
ある朝、王様は小さな窓から、一つの小さなお花を見つけました。
「だれだい、君は。ぼくにお話があるのかい」
お花はただ、ゆらゆらと風にそよいでいるだけでした
「何も言ってくれないのなら、僕は君になんか用は無いよ」
そう言って、王様は小さな窓を閉じました。
それでもお花は、ゆらゆらと風にそよいでいるだけでした。
小さな世界の、小さな王様は、毎日こんな事を繰り返しているのです。
それはとても、小さな世界だから。
やがて、いくつもの時が経ったころ。
小さなお花が咲き誇る野原の真ん中に
たくさんの星達に照らされた、小さなお墓が建ちました。
『我らが愉快な友、小さな王様ここに眠る』
「これは何の嫌がらせだい」
「何のことかしら」
「昔、僕らの声を聞こうとしなかった小さな王様がいてね」
「ご、ごめんなさい」
「ふふふ、まあ許してあげるわ」
「だって君はもう、小さな王様じゃ無いんだから」
(#^.^#)
いつもありがと~
このお話はね
実は、わたしの体験が元になっているのです。
(#^.^#)
「誰も小さな王様に話しかけない。」と思っていたら、
「小さな王様が、誰の話を聞かなかった。」のですね。
深い~~い お話ですね^^
「一人ぼっち」と嘆いてる人も
実は、「周りを、よく見て無い」だけかもですね^^
相変わらずへたくそですね(笑
このお話、本当は、お墓の情景で終わるはずでした。
たぶん、詩としては、その方がすっきりと纏まったと思います。
ただ、寂しい風景で終わるのが何となく嫌だったので
蛇足と思いつつ、最後の会話部分を付け足しました。
(#^.^#)