並行宇宙いろいろ
- カテゴリ:日記
- 2015/09/05 22:48:19
隠れていた宇宙
ブライアン・グリーン
大田直子 訳、竹内薫 監修
「並行宇宙」の事を扱った本、と言うと、SFが思い浮かぶだろうが、本書は物理学の一般向けの解説書。
「宇宙は、一つではないのではないか?」という話は聞いた事があるし、本も読んだ事がある。
本書でも他の宇宙が紹介されるが、それは一つではない。
この「一つではない」というのが、一番、驚いた。
紹介される宇宙は、
「パッチワークキルト多宇宙」
「インフレーション多宇宙」
「プレーン多宇宙」
「サイクリック多宇宙」
「ランドスケープ多宇宙」
「量子多宇宙」
「ホログラフィック多宇宙」
「シミュレーション多宇宙」
といったもの。
最後には、これらを全部ひっくるめた「究極の多宇宙」というものまで出てくる。
まるで、ヒーロー物のマンガ、アニメに時折、登場する「それまでの敵の能力を全て使える敵」のよう。
これらの多宇宙については、おそらく分かりやすい順で紹介されていると思う。
が、それであっても途中から、ちゃんと理解できているか、自信が持てなくなった。
ただし、本が難解だ、という訳ではなく、その説を支える考え方が、普段、あまり馴染みの無い考え方なので、とっつきにくいだけだと思う。
本書に登場する宇宙は、物理学の理論から、「そのような宇宙が存在してもおかしくない」という宇宙ばかり。
著者も言っているが、「これは本当に科学なのか?」という気がしないでもない。
それにしても、フィクションの専売特許だった「並行世界」が、物理学の研究対象になるとは・・・。
これらの内のどれか、または全て、もしくは、全く別の並行世界の存在が証明される日が、いつか来て欲しい。
例え直接、観測する事が不可能であるとしても。
その他は、初めて聞くものばかり・・・。
「球体状の宇宙の表面」(イラスト上でのイメージ)から細くくびれた接続部がいくつもあり
その先にまた巨大な球体があり、その表面上にまた・・・
親宇宙・子宇宙・孫宇宙、とか呼んでました。
接続部分は宇宙のどこか(あなたの隣かもしれない!)に存在する(かも知れない)ワームホール。
パッチワーク、ブレーン(メンブレン)までは聞いた気がしますが、ほかは初耳(初目?)でした。
「天動説」を解説するするのと同じように、「かつては、"宇宙は一つ"と考えられていた時代がありました」と本に書かれるような時代がくるのかもしれませんね。
そんな風になったとしても、おそらく、ごく少数の人は「宇宙は一つ」と唱えているような気もします。
>M.OBrien
藤子・F・不二雄のSF短編「パラレル同窓会」ですね。
もし、他の宇宙の自分に会う事ができる、と言われても、なんだか気味が悪いので、謹んで辞退すると思います。
(↑相手も「自分」なので、同じ事をするかも?!)
ドラえもんを子供の頃から読んでいる我々には馴染みのお話です。
天上の惑星にも、地上の石にも、同じ力学法則が働いているとアピールした時の、
当時の世界への衝撃!
100年前にアインシュタインが、
時間や空間も伸びたり曲がったりし、質量はエネルギーと等価だとアピールした時の
当時の世界への衝撃!
でも~今では、中学生でも、そんなことは知ってますわ(汗)。
だから、記事の中の様々な並行世界も、
100年後には、アタリマエになってしまうのかも~(微笑)。