砂時計(2)
- カテゴリ:小説/詩
- 2015/09/11 10:02:01
浜辺に吹く風が
風紋を残すように
さらさらと音を立てて
形を変えて行く
そんな愛だったのかもしれない
もう一歩でもよかった
あなたと共に歩けたなら
もう少しでもよかった
あなたに寄り添えるなら
でももうそれははかない夢
本当に欲しかったものは何
本当に手にしたかったのは何
指の間から流れる砂が
時を刻んで行くように
落ちて行く愛は欲しくない
ただ見つめ合うだけで
言葉さえいらなかった
心が伝わるような二人だったのに
わかれのときもそうだった
それが今とても悲しい
浜辺に作られた砂の城が
やがて寄せては返す波に崩されていく
そして砂に返っていく
私のこの愛の城は
一体何になるのだろうか
立ち去った愛を
いくら追い求めても
そこには何もないことは
はっきり分かっているのに
まだここを離れることはできない
あの日にもう一度帰れるのなら
何でも下に違いない
でももうそんな日は戻らなくて
音も立てずに落ちて行く
刻む砂時計の音が響くだけ
どんな物にも「愛」があります・・・好きに成る「愛着が湧く」とか言うのです。
長年愛用している「車」もそうだと思います。
思いでが・・・「愛」をふつかつさせるからです。
俺のかつてな解釈ですのであしからず・・・(笑い)