アヤノの幸福理論
- カテゴリ:自作小説
- 2015/11/22 21:01:28
Side*Ayano*
私にとっての幸福理論は、大切な人たちが幸せであること。
お父さんにお母さん、修哉につぼみに幸助に学校の友達。
・・・・あとは、シンタロー。
みんなが笑顔で幸せに暮らせる。
それが私の幸せで、喜びだった。
修哉たちが初めて我が家にやってきたとき、私は彼らが幼いながらにたくさんに苦しみと悲しみを背負っていることを知った。
「僕は化け物だから」
幸助は泣いていた。
「そんなことないよ
幸助の目の真っ赤な色はね、主人公の色なんだから!
怖がらなくてもだいじょうぶだよ」
それでもめそめそと泣き続ける弟をみて、私は自分が何かしてあげなくちゃと思った。
みんなが喜んでくれそうなことを悩んで、今日もいつものようにおねえちゃんぶっていた。
「見てみて!」
私は赤いマフラーを首に巻いて、かっこよくヒーローが取るようなポーズをとって見せた。
「わぁぁ!
秘密組織みたい!」
茜色に誇りを持って?
小さなヒーローの真似事にすぎないけれど、少しでも修哉とつぼみと幸助が笑えるようになるならって。
私はあなたたちの家族なんだよ。
明日も幸せを続くことを私は願う。
遠くの未来がどれだけ、悲しくて、残酷であろうとも。
みんなが幸せなら私は幸せだから。
月日は巡り、私は中学3年生の夏を迎えていた。
修哉からお父さんとお母さんが土砂崩れの事故にあって、お母さんはまだ見つかっていないという連絡を受けた。
何日経ってもお母さんは見つからなかったが、お母さんのお通夜が執り行われた。
幸助とつぼみは泣いていたけれど、修哉は唇を噛みながらうつむくだけだった。
たまたま、見てしまったお父さんの研究資料。
そこにはお母さんの大好きな化け物の資料と、高校生になって初めてできた友達である、遥さんと貴音さんの資料、お母さんの手書きのレポートがあった。
咄嗟にお母さんのレポートを手にとって部屋に戻った。
お父さんが化け物の力を使ってお母さんを取り戻すつもりだったこと、化け物を作り上げるのに遥さんや貴音さんを使おうとしていることを知った。
私は何て馬鹿なんだう。
どうしてこんなことに気づけなかったのか。
「呼び出したりしてごめんね、修哉。
協力してほしいことがあるの」
私が言うと修哉は首をかしげた。
私は修哉にすべてを話した。
お父さんが何をしようとしているのかを。
この作戦が失敗したら、幸せは終わってしまう。
修哉たちがせっかく手に入れた幸せを壊してしまいたくなかった。
私が10人の能力者の一人になれるのならば、修哉たちの幸せは終わらない。
私はお姉ちゃんだから。
***
「姉ちゃん!!
お願いだから止めてよ!!!」
修哉の悲鳴にも似た叫び声が屋上に響く。
「修哉、ごめんね。
お姉ちゃん、ちょっとだけ怖いや・・・。」
アヤノは涙がこぼれそうになるのを必死にこらえていた。
「すごく自分勝手お願いだけど、修哉。
後のことはよろしくね」
アヤノはそういって微笑んだ。
いつもと変わらぬ笑顔で。
駆け出した修哉と同時に空中に倒れこんでいくアヤノ。
修哉の伸ばしたては空を掴んでいた。
修哉は慌てて下をみたけれど、誰も居ない。
「僕は・・・・僕はやっぱり人を不幸にすることしかできない不良品なんだ。」
修哉の泣き声だけがいつまでも屋上に響いていた。
***
私が居なくなったメカクシ団は今も仲良く笑顔で暮らせているのかな?
きっと私は怒られちゃうんだろうなぁ・・・。
だけど、ちゃんとお姉ちゃんに
『なれたかな』
私にとっての幸せはみんなが笑顔で幸せに暮らせること。
『いつもみんなが私の笑顔で笑ってくれたから
私は最期の最期も笑顔で居ることができた』
私は、みんなのおかげで今も幸せだよ。
END・・・?
しまらない。
修哉くんかわいい←
遅くなりましたがアヤノちゃん!
誕生日おめでとう!
いつも優しくて、かっこいいアヤノちゃんは僕の憧れです!
これからもみんなのこと、見守ってあげてください!
本当にそれww
え、まじで?
えっと、遅れましたがアヤノちゃん誕生日おめでとう!←
アヤノちゃんはいつもすぐそばで皆のことを見守っていてください!
やっぱ涙出てくる、、切なすぎて