プリマドンナは二度ベルを……
- カテゴリ:30代以上
- 2015/11/30 13:35:56
とうとう、この日が訪れた……
そう、この夜はパレリーナに憧れて幼少の頃から過酷なレッスンに耐え抜いてきた
少女Nのプリマデビューの日!
オデットと王子の第二幕目が終わり、オディールの衣装に着替えて舞台袖に現れたNちゃん。
「実は私、白鳥より黒鳥の方が好きなの……
あのグランフィッテをきちんと回る事が出来た瞬間がとても気持ちいいの!」
仲の良い友達も袖に集まって応援します。
「Nちゃんならできるよ! がんばって!」
「うん、行ってくるね!」
悲劇は、オディール登場というその瞬間に起こってしまった。
「う……」
いきなり胸を掻きむしりながら苦しみ倒れる少女N。
「どうしたのNちゃん!?」
「く……苦し……」
「Nちゃん!」
友達に抱きかかえられ、少女Nは弱々しく腕を伸ばした。
「翔くんを……翔くん……」
「翔くん? クラス委員長の翔くんがどうしたの?」
イケメン成績優秀剣道部部長クラス委員長・翔少年の名を呼びながら、Nの腕がぱたりと床に落ちた。
「Σ(◇ ̄) まさか、Nちゃんあなた……」
「王子様のキスで目覚めるつもり!?」
「ダメよ翔くんは私の王子さまよ!」
「だいたいそれ白鳥じゃないし!」
「皆! そんな事言ってる場合じゃないでしょう」
このままでは舞台そのものが台無しになってしまう。
なんとか急いでNの息を取り戻さなくては……
「翔くんを呼びましょう……それしか方法がないのなら、キスの一回くらい……」
「嫌……翔くんのファーストキスはたとえNちゃんの生死がかかっているとしても、渡さない!」
「今は舞台の方が大事よ!」
少女Nだけではない、この舞台にはバレリーナを夢見てNと共に苦楽を共にした少年少女の夢もかかっているのだ。
「翔くんを呼ぶわ……」
「いいえ、ちょっと待って!」
「あなたまだ翔くんのファーストキスに拘るの? 友達と舞台とキスと、どれが大事だと思っているの!」
「違うわ、そうじゃない。Nちゃんの死因は差し入れのリンゴじゃなくて、これよ!」
なんと! トゥシューズに画びょうが仕込まれていたのだ。
「この画鋲の先を見て。変色しているわ。毒が塗られていたのよ」
「じゃぁ犯人は……」
「そう、今舞台で踊っているNちゃんのスタジオ仲間の誰かよ」
「それに、翔くんを呼んだとしても、もう遅いわ……」
「とっくに黒鳥の代役も出てしまったのよ!」
「そんな! Nちゃぁぁぁぁぁん!」
その叫び声に、ぴくり、と、Nの指が動いた。
「大丈夫……翔く……来るまで……私は死なな……」
「そんなに死にそうになっているのに、翔くんとちゅうがしたいの?」
「Nちゃん……」
誰もが、Nちゃんの最後の夢、翔くんとのキスを叶えてあげたいと思った。
Nは息絶え絶えになりながら、蒼くなりはじめた唇を震わせる。
「皆に、大事な話しが……ある……の……」
「Nちゃん、もういいわ! もう喋らないで」
「そうよ、安静にして、落ち着いていれば翔くんも毒消しも間に合うから!」
「ううん、私……皆に伝え……なきゃ……」
「Nちゃん……自分の命を削ってまで私達に何を……?」
「ねぇ、皆……気が付い……てる? わたし……わたちたち……」
少女Nを取り巻く友人たちの喉がごくり、と鳴った。
この今際の際にNは一体何を伝えようというのか。
「まさか、Nちゃんあなた既に翔くんと?」
「抜け駆けを!?」
少女Nが首を横に振った。
「わたしたち……今回……食べ物の話し……していな……い……」
なんと!
このメンバーが集まればいつも必ずチャットの内容の九割が食べものの話しに流れてゆくのに、
この日は殆どまったく食べ物の話しが出てこなかったのだ!
「気が付かなかったわ……」
「Nちゃん、あなたそんな大切な事を私達に伝える為に命を削ってしまったの……」
Nの瞳が静かに閉じられ、一筋の滴が冷たくなりゆく頬を伝った。
ぱたり。
この日、少女たちの食い意地チャット伝説が静かに幕を閉じた。
エンドロール
るーるーるるるー るーるーるるるー るーるーるーるーるーるーるー
↑キタキツネを呼んでいるわけではない
サークルお友達と集まってわいわい楽しんで、
毒りんご殺人事件の話しを書こうとして
頑張ってガーデニングに励んだのに結局コレですよコレwww
うふふ♡ありがとう~
だけど実際の会話は、割と普通だったりしますww
皆さんのおかげで今日も楽しく過ごしてます^^
次はクリスマスが楽しみですねぇ^^
えぇーー? 白鳥の湖にアオサギって…?
ぐぐっちゃいましたよ!(笑)
うちの家の前にはアオサギもシラサギも来ますが、
あいつらがあんなに優雅に羽広げてる所なんて見たことありません…
あぁ……やはり生まれながらの女帝には敵わないのね(ノДT)
次からイケメン文武両道委員長の肩書に
『油田オーナー』てのもつけましょうww
それとも石油王跡継ぎの方が良いかしらw
犯人はとりあえず、迷宮入りということでw
楽しそうです♥
キスより、金、食べ物かしら…。
翔とか、庶民には興味ないわw
金持ちの王子のキスなら歓迎だわ♪
で、犯人は?w
Nちゃんはきっと8時間くらい倒れて
満足したらまた起き上がるんですよ(・∀・)
そして皆で朝ごはんを食べるんですww
うーん、正確には…
キッス<生死<食べ物 かもしれません^^;
Nちゃんの悲劇?喜劇?
ごめん、笑ってしまった。
生死<キッス<食べ物の話??
誰が何を言うか、考えてなかったのだけど
ベスト采配ありがとう!
うん、確かにその配役で読めるわw
写真もいい感じに撮れて満足満足でしたぁ^^
今度はクリスマス、また楽しみです~
五分足りなかったっすか…(;'∀')
いやぁ、タイトル「二度ベルを鳴らす」にしようとして、
あれってエッチ映画じゃなかったっけ?て思って後で別に考えようって
そのまま忘れてUPしちゃったの~あははうふふ♡
今回は他に話題がいーっぱいあったもんね!
そりゃ食べ物どころじゃないわww
でもあと三十分余裕があったら食べ物話に花が咲いたわね(・∀・)
やだなぁ、Cちゃんが犯人のわけないじゃないですか、
こんなに可愛い純粋無垢な美少女が犯人なわけないですよったらww
るーるーるーるーるーるーるー
家政婦はミタ
え・チガウ?(・∀・)二
「Σ(◇ ̄) まさか、Nちゃんあなた……」T
「王子様のキスで目覚めるつもり!?」M
「ダメよ翔くんは私の王子さまよ!」C
「だいたいそれ白鳥じゃないし!」P
「皆! そんな事言ってる場合じゃないでしょう」K
と読んでみました・・・^m^ppp
悲劇なのに喜劇にも見える物語。。。楽しく読ませていただきました♪
写真、niceショットぉ('-^*)/
いや…わたしは読みながら「九割五分くらいだろ」とツッコミ入れてましたがw
Nちゃん以外の、どれが誰の台詞なのかが書いてなくて、
あ、この天然っぷりはpちゃんだなとか、
このマジメそうなのは月・・・えと、Tさんねとか
こ、、この、ちゅーにこだわってるのは・・・わたし?
いやいやいや、きっとKちゃんよね!とか
仕事中なのにニヤニヤしながら読んじゃったよーw
差し入れのりんごの登場も唐突で面白いし、
翔くんは「ちゅう」のための道具みたいだし、
タイトルの「ベル」はどこ?って感じだし、
結局犯人はわからないしww
ねぇねぇ、きっとこの後さー、Nちゃんを偲んで少女たちの食い意地チャットは
永く永~く続いていく気がするよ( ̄m ̄;)
あ、もしかして犯人はCちゃん!?!?
食べ物の話し(´・ω・`)ww