時の移ろい
- カテゴリ:小説/詩
- 2016/02/24 10:14:09
私の部屋の鍵を
あなたはどうしたかしら
私はまだ持っているけど
きっと鍵は交換されていて
もうこれじゃあ開けない
閉じ込められたのも
私の心で
開くことができなくて
暗闇に溶けて行く
流れの行き先はどこ
小さな光が
小さな窓から射し込む
きらきらと埃を映して
一筋の踊りのよう
ぼんやりと眺めていた
さようならを言った
それは確かで
でも気持ちは確かじゃなくて
まだあなたを追っていて
だからこんなに苦しい
いつか忘れる時が来るだろうか
この恋を乗り越えて
歩いて行けるのだろうか
一歩ずつ一歩ずつ
その歩みは遅くとも
怖がっている私の心
だから動けないでいる
もしも明日が見えてきたら
暗闇から出る日が来たら
流れはきらめいているだろう