Nicotto Town



W.J.HART

実家に行ってギターアンプを持ってこようと思ったら、スイッチ類がボロボロに壊れてます。。。経年劣化。しょうがないから、電気屋に行ってプラグやらスイッチユニットやら買ってきて直すことにします。やれやれ。。。


それはともかく。

1年ほど前に、実家のサイドボードの中で眠っていたお酒を、何本か強奪してきました。
昔は、贈り物に洋酒というのが良くありました。若い人にはピンと来ないかもしれませんが、1980年代くらいまでは一般的なことでした。まだ戦後の洋酒に対するあこがれが残っている時代でしたし、当時の酒税法では、まだまだウィスキーなどの洋酒は高級品でした。つまり、そういう頂き物で手つかずのものが、実家のサイドボードの中で眠っていたわけです。母はそこそこ飲みますが、父はまったくの下戸なのでお酒が実家では減らないのです。

ここまでで、感の良い方はピンときたかもしれません。そう、実家にそうして残っているお酒は、どれもそこそこの年代物、ビンテージものが多いわけです。その中でも、とりわけの年代物で、かつ謎のお酒がありました。

W.J.HARTというブランドのポートワインです。

ポートワインというのは、ポルトガルのある地域(面倒なので割愛しますが)で作られる強化ワインです。作り始めは通常のワインと同じですが、途中で高アルコール度数のブランデーを添加して、ブドウの糖分の発効を強制的に止めて、糖分を多く残して完成させます。ブランデーが入っていることもあり、甘く濃厚な独特の香りと味です。シェリー酒に近い感じで、日本人になじみのある例えをするなら、紹興酒にちょと似た風味です。

で、このW.J.HARTは、もちろんポルトガルで作られていますが、フランスに輸出するためのブランドなのです、日本への輸入は正規も無ければ、並行輸入も無いか、あっても非常にレアだと思われ、ネットで検索しても国内サイトでの情報は皆無。海外のワイン専門の通販ポータルやオークションで、多少見かける程度です。

そして我が家に転がっていたのは、なんと1979年醸造、1992年ボトリングです。つまり47年前のお酒で、瓶詰めしてからも24年間瓶内熟成をしているオールドボトルです。ポートワインはまったくの素人なので、いつもお酒を飲んでいる行きつけのバーに持ち込んで、マスターと二人で開けてみました。非常に知識の豊富なマスターなのですが、さすがにこのブランドは全く知らず、しかし「これはそうとう期待できますね。いいんですか?開けちゃって・・・」なんて言いながらも嬉しそうに開栓。

コルクがボロボロw

これだけ古いと、おそらくリコルクされたであろうと思われますが、それでも。しょうがないので、コルクを崩して瓶の中に落とし、濾紙でこして飲むことにしました。

シェリーグラスについでもらい、いざ乾杯。



うまー!


ブッたまげました。激ウマです。「これは凄いな」とマスターも唸る美酒。ふたりで2杯づつ飲んで、少しマスターにも分けてあげて、残りは瓶に戻してもらって持ち帰りました。でも強化ワインとはいえ、数日もしたら質は落ちてしまうので(開けて5分で味は変わりましたしね)、その日の内に飲みきってしまいましたw


後日、件の海外のワイン通販サイトをよくよく見たのですが、フランスの酒屋さんで同じ1979物を出品している店を3件ほど発見。ざっくり1本で1万5千円というところですね。もっとも古いと1940年ごろのものもあるのですが、そのレベルになると6万円くらいしていました。私の飲んだものも、仮にレストランなどでボトルで出してもらったら、まあ3万円オーバーですかね。。。

いやー、それにしても美味しかった。久しぶりにお酒のんで感動しました。

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2016/05/03 14:02
あ、計算ちがった。37年前だった。。。



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