2016年1月期ドラマ総決算
- カテゴリ:テレビ
- 2016/05/07 16:37:35
驚くべきことに、5月過ぎるまで1月期のドラマ総決算をアップするのを忘れていました…。ちょうど母の入院など忙しい時期が重なったので、書いたはいいがすっかり忘れてたんですね。もう4月に始まったドラマが真っ盛りの時期で、内容だけでも書いておいてよかっなたと思ってます。ではいってみましょう。
●8位
ヒガンバナ ~警視庁捜査七課~ 日テレ 水曜夜10時~
刑事物もリアリティ重視が当たり前になり、スタイリッシュと刑事物の相性がめちゃ悪いことに、今更ながら気づかされる作品となった。主人公は、他人の心の声が聞こえ、犯罪現場に残された声を聴いてシンクロすることができるという、特殊な能力の持ち主なのだが、そのシンクロするのが犯人なのか被害者なのかもしくは第三者なのかすら判別がつかず、シンクロした後は疲れて倒れてしまうという、見事なまでの無能っぷり。その能力、なくてもいいよね?w また、DAIGOが重要人物で、始終うさんくささを放っていてストーリーに集中できなかった。キャスティングって大事だよね、うん。
●7位
臨床犯罪学者 火村英生の推理 日テレ 日曜夜10時半~
原作のファンで見始めたが、はっきり言って面白くなかった。元々長編ミステリーとしての定評が高い同シリーズのよさを、1本実質45分にまとめるのは無理があるし、新本格派が台頭していた2000年前後の作品をそのまま映像化しても、今となってはここまで陳腐に映るのかと思うと、ちょっと悲しくなってしまう。あと、原作ファンのワガママになってしまうけど、当時は火村を吉田栄作のイメージで読んでいたので、斎藤では若造過ぎたね。一方アリスは、あれでも美形過ぎるくらい。異論は認めない。あと、ハセキョーがびっくりするほど妖艶で美しかった。彼女はああいう役柄が似合っているのかもしれない。
●6位
お義父さんと呼ばせて フジテレビ 火曜夜10時~
見るつもりはなかったのだけど、他に見るドラマがミステリーばかりだったので、1回目見てみたらハマってしまった。いや、ハマるというほど熱心に見ていたわけではないが、何となく見ているだけで、ニヤリとさせられたり、ほんわかしたり、とにかく気軽に見るには最適なドラマだった。エンケンと蓮佛という、一見引いてしまうようなカップリングだが、2人とも芸達者でまったく厭味のない仲良しカップルを演じていた。演技面ではまったく心配のないキャスティング。しかしこういう地味なドラマは、やっぱり視聴率がついてこないね…。
●5位
科捜研の女 テレビ朝日 木曜夜8時~
別に今までと変わらないいつもの科捜研だったのだが、やっぱり科学捜査への緻密な拘りは右に出るものがないというか、毎回感心させられる。安定のワンパターン。今回登場した、ダーティな面はあるものの突出した正義感を持つ落合刑事を、池上が熱演。最終回に死んでしまったのは意外だが、ストーリーに変化球を投げるいいキャラクターだった。去年は藤倉がそういう存在だったのだが、最近はすっかりデレてしまったので、落合死亡は残念だった。
※ミステリー賞/主演女優賞/助演女優賞(池上季実子)
●4位
スペシャリスト テレビ朝日 木曜夜9時~
人気2サスシリーズを、連ドラ化するにあたり、舞台が京都から東京となったのはいいとして、脇の刑事たちまでまるっと全部東京に移籍というのはいかがなものだろうかw 姉小路は重要なキャストなのでそのままでいいが、我妻も新しく加わったことだし、堀川と松原あたりは新キャストでもよかったのでは。ストーリーの方は戸田山らしいエキセントリックな犯罪ばかりで楽しかったが、その京都シフトが頭の隅に引っかかって、どうにも作り物のイメージが拭えなかったのが残念。ドラマなんて皆作り物なのはわかりきってるんだけどねー。
※ミステリー賞/主演男優賞
●3位
相棒season14 テレビ朝日 水曜夜9時~
4代目相棒を迎えた初めてのシーズンで、どうやら最終回を見る限り、4代目続投のようだ。水谷御大に気に入られたか?w 昔よく相棒の脚本を担当していた脚本家たちに人気が出て、他のドラマを書くようになったせいで、ここ数年でかなり新しい脚本家が加わり、質の低下が叫ばれるようになったが、長年続いたせいでファンの目が肥えてきている上、刑事ドラマの金字塔として君臨し続けなければならないというハードルがあるので、毎回視聴者を唸らせるような脚本を提供するのは厳しいものがある。刑事ドラマなんて、もっと気軽に楽しんでいいと思う。
※ミステリー賞
●2位
ちかえもん NHK 木曜夜8時~
変わったタイプの時代劇だったが、これが私にはドストライク。ただ、世間様の評価とは絶対ズレてるだろうなと思う。まず主人公たちが地味だし、時代劇といってもチャンバラとかまったく出てこないし、英語を多用する主人公のナレーションも違和感アリアリ、ましてやそのナレーションでフォークや演歌を歌ってしまうのだから、もう何でもアリの世界。しかし、なんじゃそりゃーと思いながらも、ふと気づくと独特な藤本ワールドに引き込まれている。上質なエンターテインメントコメディだった。
※コメディー賞/時代劇・歴史ドラマ賞/特別賞/助演男優賞(松尾スズキ)/助演女優賞(早見あかり)/脚本賞
●1位
あさが来た NHK 月~土曜朝8時~
やはり朝ドラは、実在の成功した人物が主人公のモデルだと安心して見れる。このドラマはそれだけじゃなく、成功した「あさ」の周囲の人々が、どれだけ彼女を愛し、そして支えたかも描いていた。そしてともするとドロドロになりそうな内容を、うまく喜劇に昇華しており、朝ドラにふさわしい笑いあり涙ありの内容にしたのは、脚本家の手腕だと思う。それぞれのキャラクターも枠にはまらない個性を放っていて魅力的だった。
※大賞/ヒューマンドラマ賞/特別賞/主演女優賞/助演男優賞(玉木宏/ディーンフジオカ)/脚本賞
今期は突出した作品もなければ酷い作品もないという、あまり特徴のないシーズンとなりました。平均視聴率も4本が10%超え、他は10%に手が届かないという体たらく。普通冬は在宅率が高くて視聴率が上がるもんなんですが、録画視聴や動画配信で、好きな時間に落ち着いて見る人が増えてきてるってことでしょうか。
そんな中、どんなドラマなのか正体がなかなかつかめず期待もしていなかったちかえもんが、私的には大ヒット。NHK時代劇なんで視聴率はよくありませんでしたが、検索してみると、この面白さがわかるコアなファンはいるようですね。私だけてなくてよかったw 1位こそ安定の朝ドラにもってかれたものの、かなりの健闘しました。
今期ミステリーが多かったですが、やはり相棒、スペシャリスト、科捜研あたりの数字がよかった作品が面白く、他は雨後の筍状態でした。スペシャリストの脚本は、相棒や科捜研をよく書いていた人なので、もう親戚みたいなもんですね。刑事ドラマやらせたら、今テレ朝に並ぶ局はないかもしれません。
相棒と言えば、反町演じる冠城亘は今期限りで、次からは仲間由紀絵が5代目として登場すると噂されてましたが、最終回の内容からして、冠城続投という感じでした。相棒ワールドはキング水谷の思うがままの世界ですから、水谷が反町を気に入ったのかもしれないですね。しかし視聴率が不振であることから、これからどう転ぶかはわかりませんけどね。