「線路は続くよ」
- カテゴリ:30代以上
- 2016/06/07 10:17:08
# 駅弁と少女
「うぇ~ん。駅弁食べたいよぉ~」
小さい女の子が泣いています。
「しょうがないじゃない。売り切れちゃったんだから」
隣に座る、女の子より少し大きな少女がなだめます。
「やだ~。だって、だって駅弁買ってくれるってゆったも~ん」
昨日見たスーパーのチラシに載っていた駅弁。
色とりどりでとっても美味しそうで
従妹が目をキラキラさせてみていたから・・・
「明日買いに行こっか」
そう、約束したのに・・・
(困っちゃったな~)
駅のホーム
ーと言っても、田んぼの脇に盛り土をしただけの、駅員さんもいない小さな無人駅ですー
辺りに響くのは女の子の泣き声だけです。
汽車が駅に着く。
駅舎もない、小さな無人駅
小さなベンチに、女の子が二人座っている。
「姉妹かしら・・・」
ドアが開く
さわやかな初夏の空気と、女の子の泣き声が車内に流れ込む。
車内販売員が、ベンチに座る少女に声をかける。
「お乗りですか?」
「あ、いえ、ちょっと休んでいるだけです。この子が泣いちゃって、バスに乗れないので」
少女が弱々しく微笑む。
とっても楽しみにしていた駅弁が買えなくて、泣き出してしまったという。
「駅弁なら、先ほど仕入れたものがありますけど・・・」
「えっ」
「駅弁あるの」
「ええ。でも、スーパーで売っているような豪華なものではないですけれど」
そう言って、販売員が撮りだしたものは・・・
薄桃色のハンカチに包まれた小さな包み
中は
おにぎりが二つと
たくあん一切れと
卵焼きが一切れ
可愛らしいうさぎさんの形の楊枝に刺さった、唐揚げとタコさんウィンナー。
「これが良い~。これ食べたいよ~」
さっきまで泣いていた女の子が、目をキラキラさせて言います。
「じゃあ、これ二つください。可愛いお弁当だね」
「うんっ」
お弁当を受け取ると、早速包みを開きはじめる女の子。
「え、お家で食べるんじゃないの」
「駅で食べるから駅弁てゆうんだも~ん」
「そうかな・・・」
「ふふふ。景色を見ながら食べるお弁当は美味しいですものね」
販売員が、遠くを見渡しながら言う。
田んぼの向こうに見下ろす街並みと、遠くに見える、まだ雪の残る山。
その向こうにキラキラと光る青色は、海でしょうか。
汽車がホームを出る。
駅が、少しずつ小さくなる。
視界から消える間際、おにぎりを頬張り笑い合う少女達の笑顔が、見えた気がした。
汽車は走り続ける。
次はどんな景色に出会えるのだろう
つづく
(#^.^#)
あはは
そういえば、高速道路のPAにも
「速弁」
なんてのを売ってるところがあるよ~
割と早くに売り切れちゃって、なかなか買えないんだけどね
これを買って、別の小さな空いてるPAで、景色を見ながら食べるのが好き♪
(#^.^#)
隣町のスーパーでね~
年に何度か「駅弁フェア」をやるんですよ~
美味しそうなのはすぐに売り切れちゃうので~
早起きして買いに行ってます(笑
(#^.^#)
うふふ…^^
駅弁が食べれて~本当に良かったですね~^^
私も駅弁が大好きなので…彼女の気持ちが分かるなぁ~^^
草津と日光旅行の時~
車で旅行に行ってるのに『駅弁が食べたい。』と
ダダこねて夫に怒られた事があります~w
子供も笑ってましたw
私の大好きな「線路はつづくよ」シリーズ~
気持ちが、ほっこりしました~。
本当にいつもありがとう~m(_ _)m
自分は新幹線でしか駅弁食べたことないので
旅の思い出とともに~です^^