Nicotto Town


うさぎ潤のやりたいことをただ話す会


今日のファッションでミニ小説を書いてみる(1)

お気に入りコーデ

もらったステキコーデ♪:9

  銀河王子

地球から遠く離れた世界。銀河の果てにある小さな星で僕は王子だった。
ある日、地球から使者がやってきた。地球という国は僕たちより文化が進んでいない。温暖化を食い止めれず、僕の国に救いを求めてきた。
代わりとしてこちらの条件は、僕の妻だった。僕の母は若くして亡くなり、
僕の国には僕に釣り合う若い女がいなかった。
そして、僕の国に彼女がやってきた。
異国の人は醜い顔をしているというけれど、彼女はとても美しかった。
特に控えめな釣り目のその暗イ目で見られると、心の奥まで見られている気がして、だが不快に思わずむしろ心地よかった。
彼女は何も話さなかった。僕がそれで怒って彼女をあの日壊してしまった時も。
彼女はただただ悲しそうに笑って、一筋の涙を二色の目から落とすのみだった。
その涙が結晶となって、僕の国の周りにたくさんの小さな国ができた。
彼女はそれでも、一日一回は泣くのだった。
銀河列車っていうものを知ったのは昨日だった。
昨日は彼女の三十回目の誕生日で、いかんせん僕は忘れっぽいので、
彼女に関して大事なことを忘れていたのだ。
彼女と僕とではすむ時間軸が違う。
最新の技術で僕の国は2分の一時間が進むけど、彼女からしたら二倍なのだ。
だからここで三十年は、向こうの六十年。
しかも僕は、たった一人の国民を守るために不老不死にされて、
十六歳のまま年を取らないのだ。

でももう・・・いいと思うんだ。
(銀河列車に乗れば、宇宙のかなたまで旅ができる。ずっと。終着駅はあなたの心にある。大事な人にきっと会える。)

僕の星で一番高い丘の上で、僕は待った。
ほどなくして、美しい電車がやってきた。
僕は君が気に入っていた王子様らしい王子様で、それに乗るんだ。

昨日、やっと完成した。
独り、研究して作りだしたこの時計。
一回だけ願いをかなえれるんだ。
その代り、大事なものを渡さないといけないけど、大丈夫。
何を渡すか、決めてあるんだ。

(---願い事は、君と同じ人間になりたい
 代償は、これまでの自分




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