秋田・角館 旅行記ー 松葉杖でお出かけ
- カテゴリ:日記
- 2016/07/29 20:52:37
松葉杖を持ってお出かけ
まず、自宅から最寄り駅まで歩いてみることにしました
どこかまで行って無理なら
そこで引き返す
そう決意するためです
「手術した足が良くなるための旅」が最優先です
なんと、徒歩7分の駅までの道の遠いこと
銀行によってホームまで50分もかかりました
歩行訓練である!
あわてない
あわてない
と言い聞かせながら歩く
付き添っているパートナーから
もう、行かないで~と嘆願の有様
その声を振り切って、電車に乗りこみ
大宮駅へ到着~
新幹線の乗車時刻まで1時間あります
新幹線ホームの指定席13号車の停車位置に行くのに
30分あれば間に合うという安心感で
ランチを食べることに
ところが、行かせたくないのだろうか
パートナーの食べる速度の遅いこと
これは!まずい~
焦ったわたしは、彼を置いて新幹線改札へ
追いかけてきた彼は、入場券を買いに走る
あっ!荷物を全部彼に預けたままだ
いいや!財布とチケットは自分で持っている
間に合わなかったら、宅急便で送ってもらおう
わたしはエレベーター前に移動
あわてないあわてない
彼は改札前で行ったり来たり
いなくなったり
何してるんだろう?
あ!59分発と思っていたら56分発じゃないか~
い・急げ~
呼びまくるわたし
エレベーターに乗りこんだものの
ホーム階に到着したのは5分前
17番線ホームはどっち?と、秋田方面に向かって移動
ところが、彼は東京方面に移動
もう~
どうなってるの?
彼を無視してわたしは移動
そこへ走りこんでくる「あきた小町」
ああ~
間に合わない~
13号車が目の前をすごいスピードで走りこんでくる
あわてない
あわてない
目の前に停まった8号車にとにかく乗ってしまう
彼はどこ?
ああ~一両先をうろうろしてる
怒鳴りまくるわたし
「〇〇さん~!こっち、こっち!荷物~!」
気が付いた彼が走ってくる
「僕も乗る!」
「乗る前に荷物!!!」
荷物を受け取るとドアが閉まる
行かせたくなかったのね あ・な・た
いいえ、いっしょに行きたかったのね
無理だったかしら?この足でこの旅は?
いいえ、彼さえいなければ・・・
いいえ、やっぱり息子に付き添ってもらえばよかった
と、だんだん、自分の都合だけで考えられる冷静さが戻ってきた
鼻息荒く、行ってきますと手をぶんぶんと振りまわす
走りだす新幹線
乗りこんだものの
はああ、どうするんだ?このあと?
8号車は「はやぶさ」号で盛岡から「あきた小町」号と切り離される
とにかく、「あきた小町」号に近づこう
狭い通路を荷物を2つ持って松葉杖で移動するのは
時間がかかる
30分苦闘しながら二車両前に移動
あ~ 車掌さんだ~
助かった~
空席を案内してくれて
座らせてくれてから
「困りましたね その足ではあきた小町に乗換は間に合いませんね ちょっとお待ちください」
3人座りの真ん中で
荷物は膝の上
足は伸ばせない
松葉杖を握りしめる
無理だったんだわ
この足で、この旅はと、吠えたい気分のまま
車掌さんが戻ってくる
「盛岡駅で車椅子がお待ちしておりますから、あのデッキで一番にお待ちください」
そうか、一番に車椅子に乗らないと
あと三両とカモノハシ型運転席がふたつ分ついている距離を移動できない
ひぇ~
緊張しているうちに仙台駅
両隣の乗客が入れ替わる
ちょっと待てよ
あそこのデッキまで移動するのに
この足で何分かかる?
盛岡駅到着10分前の案内放送が始まる前に移動しよう~
あわてない
あわてない
あわてない
松葉杖が通ります~
立って待つこと10分
盛岡駅で車椅子が見えたときの安心感
駅員さんが二人で「あきた小町」号への乗り換えをしてくださった
息子がとってくれたチケットは、
新幹線の中で
2時間半過ごすために
トイレに一番近い
松葉杖と荷物を置けて足を伸ばせて
ゆったり座れる席だった
すぐに車掌さんが様子を見にきてくれる
「だいじょうぶですか?角館駅では降りられますか?」
「?初めてなのでわからないのですが、降りられると思います」
秋田線は、普通列車と新幹線列車が同じ単線を走る
そのためにホームが新幹線のステップよりも一段低くなっている
田沢湖駅は2年に一回は来るのでわかってはいたが
角館駅は初めてだ
ホームから改札までどのくらいあるのかわからない
結局、角館駅でも車椅子を希望した
泣きそうな顔で見送ってくれた彼に「安心して」メールを送る
角館駅の車両とホームの高さは自分が記憶していた以上に段差があった
荷物がなくてもひとりでは降りられなかったわ~
遠いエレベーター、
改札まで長い道のり
駅員さんはシャトルバスの場所を教えながら
涼しい待合場所まで車椅子で送ってくださった
JRの皆さま
本当にありがとうございました
旅のプロフェッショナルがいなかったら
わたしはここまで来られませんでした
ありがとうありがとう
続く