20160903 新しくなった見晴新道の報告
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2016/09/05 16:20:55
9月3日も朝から快晴。
この日は見晴の側から
再び燧ヶ岳に登ってみました。
見晴から燧ヶ岳に登る見晴新道は、
2015年の台風18号で土石流が発生したため、
通行止めになっていたのですが、
2016年7月にルートを付け替えて、
新たな道として開通したとのこと。
でも、まだ切り拓かれたばかりなので、
登山道として十分に踏み固められてなくて、
熊笹の切り株や泥で滑りやすいと、
福島県の自然保護課のHPで報告されています。
↓
http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16035b/miharashikaitsu.html
確かに以前の見晴新道は、
谷底の涸れ沢を登っていくような道だったので、
集中豪雨による土石流が発生してもおかしくない、
そんな道でした。
では、今回の新しい道はどんなものだろうと、
物好きにも登ってみたわけです。
見晴側から登ったもう一つの理由は、
御池側に降りる御池登山道の途中にある熊沢田代を訪れ、
御池から燧裏林道を通って
再び見晴に戻って来たかったから。
見晴新道を使った燧ヶ岳登山を計画している人が、
このページを参考にするかもしれないので、
ちょっと詳細に、新しい見晴新道についての報告をしておきましょう。
見晴から見晴新道の入口に向かい、
その入口から更に25分ぐらい歩いたところで、
以前の旧道から新しい道が右に分かれます。
開通したばかりなので、
道の目印は至るところにあり、
道に迷うことはまずないと思います。
歩いてしばらくの間は、
樹林の中に切り拓かれた新しい道を進んでいく感じ。
泥道になっている場所が結構ありますし、
熊笹の切り株に靴紐をひっかけそうなので、
スパッツを着けていた方がいいでしょう。
スパッツのゴムにも何度か引っ掛かりましたが…。
以前の道は、
浅めの谷底のようなところを登っていくので、
苔むした石や倒木が続く暗い道だった記憶があるのですが、
それに比べると今度の新しい道は、古い道の南側、
地図で見る限り、はっきりとした尾根があるわけではありませんが、
右側の尾根の斜面を斜め上に登っていくような感じで進んでいるので、
以前の道よりも明るく平坦で、道も乾いているような気がしていました。
道には所々に、山頂を⑩として、
①→⑩と案内札が下がり、標高が記されています。
これは現在全行程のどの辺りにいるのかが分かって、
とても便利です。
(この案内札は固定したプレートではなかったので、
冬場には外すのだと思います。)
1800mぐらいまでは、
熊笹を切り拓いた場所や
泥でぬかるんでいる場所はあるものの、
急登があるわけでもなく、
以前の道よりも登りやすい感じがしました。
つまり最初の内は、
「道が付け替わって、登りやすくなった」
ように感じていたのです。
見晴新道の入口から歩いて1時間程度のところに
大きな木が倒れていて、座るのに好都合だったので、そこで小休憩。
ここから先がちょっと厄介になります。
1800mを過ぎると次第に道は急になり、
1900m~2100mの間になると、
それまでの右上に斜めに登っていく感じの道から、
折り返しながら山の斜面を一気に登り詰めていく感じの道になります。
ここがかなりの急登であるにもかかわらず、
ぬかるんでいる場所が多くて、
しかも、そういう場所は、
決まって熊笹が生い茂っていて、
熊笹の切り株や切り残しが、
登山道の至るところに残っています。
そして、この切り株や切り残しがまだ青々としているため、
この上に足を乗せると、とてもよく滑るのです。
でも、至るところに熊笹が顔を出していますから、
足を乗せないわけには前に進めないのです。
ただでさえ急斜面なのに泥の道で、
しかも熊笹の滑りやすさときていますから、
今回の私のように登りに使うのならばなんとかなりますが、
下りで使うと、数回はスリップを余儀なくされ、
泥だらけの姿で下山することになるように思います。
(その点から言えば、スリップの際のケガを防ぐため、
手袋も着用していた方がいいでしょう。)
台風通過後、晴天が3日続いてもこの状態です。
ですから、雨の中や雨の直後は使わない方がいいと思います。
ここはまだ樹林帯の中でしたから、
この急斜面が乾くということは、しばらくの間、ないでしょう。
数年後、登山道として踏み固められれば、少しは改善するかもしれませんが、
でも、熊笹は枯れても、泥はそのままではないかなという気がします。
見晴側から燧ヶ岳に登る道は、
現在このルートしかありませんが、
登山経験の少ない人にはお勧めできないルートだと思います。
2100mあたりまで高度を稼ぐと、
そこからは燧ヶ岳のピークの一つ、赤ナグレ岳の斜面を、
上下降しながら横に進んでいく道になり、
やがて古い見晴新道と合流します。
ここで2回目の休憩。
先ほど休憩したところから、ここまで約1時間の行程でした。
ここから先は従来の、
岩が露出した溝状の登山道を登っていくことになりますが、
溝状の道はすぐ終わり、
森林限界を抜け、背後に尾瀬ヶ原が広がります。
最後は燧ヶ岳の最高峰・柴安ぐらを目指して、
岩と這松、そしてシャクナゲの間を登り詰めていく感じになります。
登山時間ですが、参考までに。
見晴新道の入口を通過したのが、5時20分。
旧道と道を分けたところを通過したのが、5時45分。
1800m当たりの最初の休憩地点が、6時15分。
ぬかるんだ急斜面を登り詰めて、
旧道と再び合流したのが、7時25分(2回目の休憩)。
柴安ぐら頂上に到着したのが、8時05分。
休憩を含めて、登山道入口から柴安くら頂上まで、2時間35分でした。
サブザックとウエストバック、
それにストックを持っただけの軽装だったので、
比較的短かい時間で登ることができたようです。
ちなみにこの道は、朝早い時間に登ると、
森林限界を抜けるまで、日陰の中を歩くことになりますから、
涼しくて助かります。
まだまだ続きます。