雨上がり
- カテゴリ:小説/詩
- 2016/10/01 04:41:24
嵐が去った後には
青空が顔を出して
その吸いこまれるような青に
足早に雲達が
どこかに行き先を探している
あなたはどこで昨夜を過ごしただろうか
一人アパートの一室で
それとも誰かと一緒になって
もう別離を決めたあなたの事など
聴く由もないけれど
道路のあちこちに水たまり
飛び越すように歩く人たち
大はしゃぎで遊ぶ子供達
わざと水たまりに足を入れながら
靴を泥で汚しながら
水たまりにも小さく水たまりが映っている
ちいさくておおきなそのまぶしさに
青色に塗られた青が画用紙に
まるで切り離されたそれが
どこまでも手を取り合っているように
膝を抱えて過ごした嵐の夜
私の心も流されて行くとよかったのに
流れて行くのは涙だけで
何一つなくならなかった
それが悲しいのか幸せなのか
朝日を浴びながら外を見ても
雲と一緒に飛んで行きたい
そうしたらどこに降り立つだろうか
もし願いが一つなら
大きなあなたに包まれたい
何があったのかお聞きしたいです・・。