タケシの武勇伝…(4)
- カテゴリ:自作小説
- 2009/09/22 03:24:56
案の定、補習授業というやつは面白くもクソもなかった。
補習自体は午前中で終わるのだが、小テスト→テストで間違ったところの復習→復習の再テストの繰り返しだった。
当初、タケシを含めて10人がこの補習に参加していたが、3日4日経つうちに一人減り二人減り、最終日まで残ったのはタケシを含めた5人だけだった。
その最終日…
最後の再テストが終わった後、残った5人は教育指導担当の体育教師富山(とみやま)先生こと、通称ゴリ山さんに呼び出された。
「なんだよ、やっと終わったのにゴリ山さんの説教かよ!」
誰もが思ったことを口にしたのは、残った5人で一番気の短いシローちゃんだった。
シローちゃん、名前を櫛部志郎(くしべしろう)という。身長165cm、体重80kgのおデブ体形の持ち主。しかも童顔にメガネをかけているため、一見すると小さな気の良いお相撲さんか、大きめのキャイーン天野のように見られてしまう。
だが、鉄工所をやっている親父さんの職人気質に影響されたのか、話はできるが冗談の通じないところがあり、特に岸部シローと一字違いであるのをからかわれると、言った相手を見境なくブン殴るという超短気な人間だった。
彼がこの補習に参加したのも、入学早々からかったクラスメートをブン殴って停学を喰らったからだった。
その短気なシローちゃんでさえ、あだ名に「さん」付けするほどゴリ山さんは怖い存在なのだ。
『素手どうしなら、5人までは相手にできる』と、会話の前後に『おう!』と言うのが口ぐせの教師で、低音でドスの効いた声が、ゴリラが『ウッホ』と言ってるように聞こえることから生徒の間でゴリ山さんと呼ばれるようになったらしい。(…歴代の先輩たちの言)
ゴリ山さんは学生時代、柔道でオリンピック代表候補になった経歴を持ち、身長185cm、体重110kgという本物のアスリート教員だった。たしかに声もゴリラだが、身体の方も掛け値なしのゴリラだった。
そのゴリ山さんの呼び出しである以上、とうてい逃げるわけにはいかなかった。もし逃げて、あとで【乱取り稽古】という名のシゴキを喰らったら本当に死にかねないからだ。
補習授業からの開放感もつかの間、憂鬱な気分にどっぷりひたった5人はしぶしぶ体育教官室のドアを開いた……
※※つづく※※
コレは興味深々ですね。 ^^
のきゃらいい☀!
続き早くー☆
PS 例の事件新聞に載った。。。
1人氏んじゃったみたい。。。
また書いて^^
柔道でオリンピック代表候補はすごいです。
この後5人は何を始めるか楽しみです。