Nicotto Town



風立ちぬ

とあるかたのブログに触発されて。。。

もう3年以上前のこと。若い女の子がポカンとした顔でつぶやいた。「よくわかんない、ゼロってなあに?」。あゝそうか、この子は零戦を知らないのか。"風立ちぬ"を劇場で見終わった直後のこと。

しばらく前に、二十代くらいの会社のメンバー数人に、はたと思い立って玉音放送って知ってるかと聞いたら、玉音放送という言葉すら知らなかったのには驚きました。

1971年生まれの自分は、実は終戦からわずか26年後に生まれているという事実を思い出すと、いつも愕然とします。僕が高校を卒業してから今までの年月よりも短い時間。
零戦や玉音放送を知らないということは、日本に生きる生活者としての意識が単に低すぎるだけで馬鹿なんだなと言って片付けることは、もちろん可能だし簡単。でもそんな年寄りの若者批判のような話をしても仕方がない。
僕は戦争を知らない。そもそも戦争を知っている世代など、最早ほとんど生きていないし、あと10年もすれば全滅でしょう。しかし自分が戦後わずか26年で生まれているという事実を鑑みるに、9歳になった双子の子供達に、なにを、どう教え、考えさせれば良いのかと思うと、頭の中に再び暗雲立ち込める気分になってしまいます。明治の末に生まれ、平成が始まり間もなく昇天した祖母に触れた時に感じた"ほんとうに昭和が終わってしまった"という衝撃を思い出します。祖母は、昭和という時代の最初から最後までを自分の言葉で語りつくせる唯一の世代でしたが、もう彼女から話を聞く機会は永遠に失われてしまいました。

テレビで特攻隊なんかの映像が流れると、〝あゝ、いま目の前で笑っているこの人達は、この何分か何時間か後に死んでしまい、今はもう居ないんだな”と何時も感じ、そしてたった70数年前にそうやって死んでいった彼らと同じ時間軸の中で生きているはずの今の自分は、どうしたら彼らと地続きなものとしてつながって存在していられるのかと考えてしまいます。戦争を知る世代が消え、知らない世代が知らないことを乗り越えるためには、大上段に戦争のことを考えるのではなく、極めて個人的な対象に対して、極めて個人的な思いを馳せるしかないよなと、思います。歴史は年表ではないのです。一億の国民が居れば、そこに一億の歴史があって、その細い糸を束ねた太い縄のようなものの一つの断面が歴史年表には書かれているにすぎなくて。そこではなくて、細い糸の方に思いを馳せ、心を傾けることでしか、歴史は何も語りかけてくれない気がします。

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2017/01/27 20:45
へぇぇぇ~~~。 お父さんすごい。
自宅に零戦の開発資料(のコピー)があるなんてすごいww 見たいww
(見ても何のこっちゃ分からんけどw)

ああいう戦闘機の設計をしていた人達の心情いかばかりかって、
時々思います。人殺しの道具ですからね。
いろいろ複雑なものがあったんじゃないかなーと。
ああいう方々はある意味国を背負っていたわけで、でも戦争には行かずに
済んでいたわけで、同世代が死んでいく中での葛藤もあったでしょうし、
純粋な技術者としてのワクワク感もあったんじゃないかなってw
最後「一機も帰って来ませんでした…」という結果もね…
そのへんもうちっと「風立ちぬ」で見てみたかったんですがww

ただ戦争という差し迫った状況だからこそ、そういう技術の進歩革新も
あったのかなと思います。それがいいか悪いか分かりませんが。
平和な世界ではなかなかMRJは飛ばねぇな…とかww
 
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2017/01/27 19:52
こんな投稿に、コメントありがとうございますw

直接関係ないことなのですが、2年くらい前に、ゼロ戦の本物の開発資料(のコピー)を見る機会がありました。実は父が元三菱重工の技術者で、若かりし頃の上司や先輩は、やはり軍用機の開発経験者が多く、直属の上司は零銭の開発者の一人だったそうです。「風立ちぬ」で主人公堀越二郎の友人で、爆撃機の設計者として描かれていた本庄季郎さんも、入社当時に教えを乞うた大先輩だったそうです。そんなこんなで零戦の開発資料を持っていた父から見せてもらう機会に恵まれました。パソコンはもとより電子計算機すらない時代、こんな複雑で膨大な設計を手作業でしていたのかと思うと、その圧倒的なパワーに目がくらみそうでした。

父曰く、零戦の開発担当者だったという直属の上司というのは「凄すぎて、天才としか言いようがなかった」という評のようです。堀越さんをはじめ、そういう天才達が集い、世界最強と言われた戦闘機を作っていたんですね。。。
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2017/01/27 00:39
『風立ちぬ』観る前に零戦作った人の話だくらいの予備知識は
入れて行かないものなのかな~ とまず思いましたがww
玉音放送も知らないんですね… 教科書には載ってないのかな?

私、歴史の授業が嫌いで、あの出来事と年号覚えるだけの授業に
何の意味があるんだって学生時代思ってましたけど、
大人になって1つ1つの出来事にはその原因があって、流れがあって、人の気持ちがあって
っていう風に見ていくと、歴史の流れも全く学生時代とは違う色を
帯びてきた気がしましたね~
若いうちは未来に、歳取ると過去に興味がいくといいますがww
今若い人たちも自然とそうなっていくのでは…
でも大人は大人でそれを伝える努力はしていかなきゃな、とは思います。
 
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2017/01/27 00:37
大事なことですね。
私は中高生のときに戦争に興味を持ち、資料を読んだり見たりしながら思いを馳せていましたよ。
修学旅行で広島の原爆ドームに行けて、ショッキングでもありとても感動しました。
自分は爺婆たちとは離れて暮らしていたので、戦争の話や爺婆時代のリアルな話が聞けなかったのは、
残念でなりません。



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