雨の日
- カテゴリ:小説/詩
- 2017/03/02 10:31:21
夜から降り出した雨
何となく憂鬱を感じる
会社に行くのも気が重くても
休む理由が見つからない
あの日から1年半。
紫陽花がきれいな日だった。
鎌倉までちょっと足を延ばして
古い通りを歩いて行く
紫陽花は嫌い
あの日を思い出すから
行きたくないとせがんだ縁切り寺
行かなかったけど訪れた別れ
もう何もかもを捨てた
二人で撮った写真も
貰ったアクセサリーも
あなたとの思い出を書いたノートも
それでよかったのかも知れなかった
いつまでもひきとめてはいられない
忘れないと前に進めない
でもやっぱり思い出してしまう
足を濡らして会社についた
昨日やりかけた書類に目を通す
こんな日々が何時までも続く
一人でもそうじゃなくても
さようなら あなた
忘れるわ きっと
だからあなたも忘れて
もしも思い出しているなら
あなたの心は春より暖かい。
だから芽が息吹を感じられるんですよね。