Nicotto Town


シン・ドラマ汁


2017年1月期ドラマ総決算ほぼ完全版

今期というか、もう前期ですが、1月期と7月期はいつも朝ドラがギリギリまで放映されているので、どうしても総決算が遅くなりがちです。今期も最終回が4月1日でしたからね…。なかなか情報が出揃わない展望よりも、最終回が来た時点で寸評が書ける総決算の方が、実は書くのが楽なんですけどね。最終回が全部終わったら、順位付けをしていますよ。


●9位
幕末グルメ ブシメシ!
 NHK-BSプレミアム 火曜夜11時15分~
軽めのストーリーで、枠も30分と短く、気軽に見られる時代劇だったけれど、一番の謎が吉田沙保里の存在だったっていう。初回少しと、4回目くらいにほんのちょっと出演しただけで、公式サイトではレギュラー扱いなのが理解に苦しむ。他にも草刈父娘共演などの話題性もあったのだけど、このドラマと言えば吉田の不可解な扱いというイメージがついてしまって離れない。多分出演したのは5分にも満たないのにこのインパクト。もうどう評すればいいのかわからないよ。


●8位
人形佐七捕物帳
 BSジャパン 第1・2火曜夜9時~
ブシメシとどちらを上にしようか迷ったのだけれど、ミステリーであるこの作品の方がツッコミするのが楽しいのでちょっとだけ上にw とにかく「人形のように美しい」と言われる美男の佐七と、それを演じる要潤のイメージがまったく合わなくて、最後まで違和感が拭えなかった。子分たちは2人とも若いのに演技上手でよかったんだけど、佐七の女房がちょっとウザかった。また上記のようにミステリーとしてはかなり出来が悪く、時代劇だからこそ許されるクオリティだと思う。いろいろ残念な作品。
※ネタドラマ賞


●7位
べっぴんさん
 NHK 月~土曜朝8時~
ベビー用品店を開店するまではそこそこ面白かったのだけど、これまでと違いコメディ的な面白さはあまりなく、地味な朝ドラとなった。コメディ要素がなければなくてもいいのだけれど、毎日見るにはそれに代わる醍醐味がないとちょっとつらい。特に後半、仕事の話そっちのけで娘の非行話を1ヶ月近くずるずると引っ張ったのにも閉口したが、3月からほぼ何の動きもなく、だらだらと日常生活を垂れ流すだけになったのはもっとつらかった。時計代わりじゃなきゃ見るの止めてるレベル。モデルになった企業も役者さんも可哀相。


●6位
科捜研の女
 テレビ朝日 木曜夜8時~
今シーズンは、ゲスト的なレギュラーもおらず、藤倉刑事部長もすっかりデレてしまったままで、安定した内容だったと言える。ベテランのライターが揃っているせいか、優れたプロットの回が多く、特に16回のバスジャックの話はいつもと違う趣きで楽しませていただいた。キャラ的には弱いドラマなんだけど、マリコの性格をよく心得た古株のライターさんがたまに、彼女に言わせるセリフが笑いを誘う。この順位にいるのが不思議なくらいなよい出来だったが、他のドラマも面白かったから仕方ない。


●5位
スリル! 赤の章
NHK 水曜夜10時25分/黒の章 BSプレミアム日曜夜10時~
最初は舞台は同じで主人公だけ違う2つのドラマを放映するという珍しい試みに惹かれて見てみたのだが、ミステリーとしてはそこそこの面白さで、どちらかというとキャラ萌え系のドラマ臭を感じた。それにしては少しキャストの力不足はあったと思うが、回を重ねるにつれ面白くなってきて、4回ずつ計8回の放映では短いと感じるほどだった。特に赤の章の3回のプロットと4回の構成が秀逸である。黒の章は山本のキャラクターだけで4回引っ張った感じは否めないので、もし続編があるとすれば、梃入れが必要になってくるだろう。主人公がまったく謎解きしないミステリーはつらいw


●4位
相棒 season15
 テレビ朝日 水曜夜9時~
今期も首を傾げたくなる回が多く、クオリティとともに視聴率低下が否めないシーズンとなったが、いい回がないわけではなく、やっぱり特命係の2人や捜一コンビのキャラには魅力が感じられる。初回で死んだ人物の話の決着がついていないのがとても気がかりで、もし映画絡みでないとしたら、大きな謎を残して終わったことになるのが残念。水谷王国の悪い噂ばかりが蔓延しているが、最近水谷自身噂を気にしているようだし、現場があまりにギスギスならここまで長続きはしないと思うのだがどうなんだろう。ちなみに録画済みのビデオがあったら、優先度が高いのでこの順位w
※ミステリードラマ賞


●3位
雲霧仁左衛門3
 NHK-BSプレミアム 金曜夜8時~
シーズン1はそれほどでもなかったけれど、2あたりからぐんぐん面白くなり、3は頂点を極めた感じの面白さだった。雲霧と火盗改、そして雲霧の仇敵である藤堂家との三つ巴は、毎回どこがどんな手で出るか手に汗握る展開が多かった。キャスト的にも本当に芸達者の役者さんたちばかりが適材適所に配役されており、見応え充分。単純な勧善懲悪ではなく、小難しい葛藤や面倒な人情の機微とかもなく、ただ裏社会のスーパースターである彼らの活躍を堪能し、スカッとできる痛快娯楽時代劇だった。ルパン三世とか好きな人は絶対ハマる。
※時代劇・歴史ドラマ賞/特別賞/主演男優賞/助演男優賞(國村隼)/助演女優賞(内山理名)/脚本賞


●2位
精霊の守り人
 NHK 土曜夜9時~
シーズン1ではチャグムを守るバルサの逃避行がメインだったが、今期は2人を別々に行動させ、幅広い地域でのダイナミックな展開が楽しめた。4カ国の関係がかなり複雑で、各国の人々の考えもそれぞれで、人間ドラマを感じさせるものとなっていた。相変わらず映像とアクションも凝っていて、思わず見入ってしまう。特によかったのは今期から登場の真木よう子。彼女の個性を前面に出し切っていたように思う。綾瀬と真木の戦闘シーンはまさに眼福である。1位とかなり迷ったのだが、シーズン3が11月に控えているので、こちらは一歩引いてもらった。
※ヒューマンドラマ賞/特別賞/主演女優賞/助演男優賞(板垣瑞生)/助演女優賞(真木よう子)/脚本賞/音楽賞


●1位
スーパーサラリーマン左江内氏
 日テレ 土曜夜9時~
ヨシヒコやコドモ警察で有名な福田雄一監督作品が、ついにGP帯進出ということで、あの作風が全世代に通用するのかと、期待と不安が入り混じった作品だったが、福田作品としてはかなり出来がよい仕上がりになっていたと思う。佐藤やムロツヨシなどの福田ファミリーで脇をがっちり固め、深夜と比べるとやや豪華なキャスティング、内容もファミリー向けで安心して笑うことができた。ただスーパーダメ主婦の円子が、視聴者の許容量を問う存在となっており、妻は三歩後ろを歩く世代には受け付けないドラマだったと思う。Huluのスピンオフでは、思う存分福田ワールドを楽しめる世界を見られる。
※コメディー賞/ホームドラマ賞/特別賞/助演女優賞(小泉今日子)/脚本賞

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2017/04/01 17:20
※コメントはこちらからお読み下さい。↓が続きになっております。
123>456>|超えられない壁|>789といった感じでしょうか。456位も悪くない、むしろなかなかよくて、時期が時期なら1位を争っていても不思議ではない出来だったのですが、今期は123が良すぎましたね。独偏賞候補リストをご覧になっていただければそのクオリティの差がご理解いただけるかもしれません。特に、左江内と精霊はどちらを1位にするかかなり悩みました。本当にまったくベクトルの違う作品で、まさにどれも違ってどれもいい状態。しかし寸評にあるように、精霊はシーズン3が控えているので、今回は2位に甘んじてもらいました。雲霧も本当に毎週楽しみに見ていたのですが、ややパワーで劣るかなといった感じでした。キャストの平均年齢が高いからかなw
456位も本当に出来はほとんど変わらず、どれも私好みの良作のミステリードラマでした。キャラクターで相棒が一歩だけリードした感じで、プロット的にはスリルや科捜研の方が勝っていた回が多かったように思います。スリルもキャラ的にはよかったのですが、主要3キャストのうちの山本以外の2人が、がんばってはいたと思いますが、やはり少し見劣りしていたかなと。多分回数重ねればもっとキャラが育ってくると思いますが、続編があるかどうかはわかりません。あれば必ず見ますよ! 科捜研はプロットでは一番勝っていたのですが、やはりキャラが少し弱めなのと、半年続いたのでイマイチな回もあり、脚本持ち回りのドラマにはよくありがちですが、出来不出来がはっきりしてたんですよね。相棒もそうなんですが、不出来の方のイメージがやや強かったようなw
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2017/04/01 17:20
※コメントは上↑からお読み下さい。
789位に関しては多くは語りません。「がんばりましょう」のハンコを押しておきますね。実はもう1本、初回だけ見たドラマがありまして、視覚探偵日暮旅人というドラマなのですが、これがキャスト的には問題ないはずなのに、内容が箸にも棒にもといった感じで、初回見ただけで視聴中止しました。また家族が嘘の戦争を見ていたのでちらちら見ていたりもしたのですが、ストーリーよくわかんない上にラストも見てないんで評価には入れませんでしたw どうもああいう復讐劇ってあまり好きになれないんですよねー。
全体的に見ると、今期はキムタクドラマのアライフが1人勝ちだったようですね。とはいえ一時期のキムタクドラマの勢いはまったくなく、平均は14%台でした。朝ドラを除くと今期ダントツではありますが、同じような医療物のドクターXには大きく水をあけられる結果に。実はこのドラマも家族が見ていたのでたまにチラ見していたのですが、もうびっくりするほど面白くなさそうな画面、セリフ、そして感動しろとばかりに垂れ流されるかったるいBGMに、まったく見る気が起きませんでしたよ。まだ嘘の戦争の方がマシでしたね。なんでこんなのが14%も取れたのか謎ですが、そこはやっぱりキムタクマジックなんでしょうかね。他は特筆すべきドラマってあまりなかったですね。東京タラレバ娘もアライフに続く2位ですが、数値的には注目すべき作品ではありませんし、これも実は家族が見てたんですが、アライフと同じくらい見る気が起きないドラマでした。アライフもタラレバも、もし楽しく見ていたって方がいらしたらすみませんw 何しろここは私が独断と偏見でドラマを語るブログなので、感じ方には個人差があるのは重々承知の上で語っております。
総括すると、キムタクドラマはあったけど、結果的に地味なクールでした。でも来期ってか今期も地味になりそうなんですよね。私が見るドラマの中で、何かこうカーンとヒットしてくれるドラマってないものですかね…。



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