枠物語
- カテゴリ:日記
- 2017/04/20 17:37:36
『千夜一夜物語』の話をしたので思い出しましたが、
この物語は枠物語の形式を取っています。
枠物語とは、
ひとつの物語の中で、別の物語が語られるというものです。
つまり、お后のひどい浮気がもとでふさぎこみ、
女を娶っては翌朝殺すという悪行に手を染めちゃったシャーリヤール王の心を慰めるため、
シェヘラザードが毎夜色々な物語をする、という点で、
シェヘラザードが語る様々な物語がシャーリヤールとシェヘラザードの物語にはめこまれているわけです。
この形式は、イタリアでも『デカメロン』などに受け継がれていますけれども、
そもそも、このエリアの人たちが、好きな形式なんじゃないかと思います。
『千夜一夜物語』では、シェヘラザードが語る物語の中の登場人物が、
さらに別の物語を語る、などという二重の枠物語になっている部分もざらに登場します。
これは大抵、登場人物が自分の意見を補強する目的で、自分の主張と同じ内容の物語を語る、という風になっているのです。
思えば、イエス・キリストも、そりゃあもう「たとえ話」がお好きであったようです。
今のアラブ圏の人たちはどうなのだろうなあ、と思ってしまいますねー。
やっぱり、たとえ話などが好きなのでしょうか。
濫読家なだけです~w
日本でも「お伽噺」といいますが、どうも東洋では王侯に対して物語をする事で侍るというのが
わりに広くあるみたいですね~。
シェヘラザードにはドゥニャザットという妹がいて、妹も一緒に王様に侍っていた。
そして、この妹が「昨夜の続きを話して下さい」と、シェヘラザードに物語を促すんです。
従って、ラストの大団円には、王様(弟王がいます)はシェヘラザードと、弟王はドゥニャザットと結ばれるという大団円です。
六回も七回もお色直しをした、なんてあたり、日本でも盛大な披露宴だとそんな風ですね~w
そうそう、シェヘラザードの話の続きを聴きたいがために殺さずにいた、というのが千夜一夜物語…シェヘラザードが王様に話した話…という事ですよね。
中近東方面で好まれるパターンだったという訳なのですか…。
翔さんって本当に物識りなんですね♪
勉強になります!!
私、ミッションスクールに通ってたんですよ。
中学まで。
それもあって、聖書色々持っています。
幼稚園卒園の時にもらった新約聖書、
初等科卒業の時にもらった新約・旧約聖書、
大人になってから古書店でみつけたギリシア語の新約聖書、
言葉を見てみたくて買ったヘブライ語の旧約聖書(の一部)、
そして色々と必要を感じて買ったラテン語の聖書です。
別に学舎じゃないですが、趣味ですw
聖書って、とくに旧約は、歴史物語みたいな要素も大きいですから、
読むとわりに面白いんですよ。
コツ。
『創世記』の最初2章くらいまでは、延々と人名が続きますから、これは飛ばすことです!
『千夜一夜物語』は、子供向けにリライトされたアラビアン・ナイトとはかなり違います。
もともと、大人向けのものなんですよ。
なので、かなり、せくしぃな話なども多いんです。
色々な性格の物語が含まれているので、自分が興味のない物語はとばして読むと、読みやすいですし、
それで全然問題ありません。
『千夜一夜物語』って元は酷いお話なんだぁ(^_^;)
枠物語って言うのね(^_^)!
いつかちゃんと読んでみたいけどむずかしいかぁ~?