おんな城主 直虎 感想文
- カテゴリ:テレビ
- 2017/07/24 17:10:12
おんな城主 直虎 第29話「女たちの挽歌」
NHK 日曜夜8時
▼寿桂尼死す
今回は、直虎が戦を回避しようと、徳川に上杉との同盟を勧めた文により、
徳川と井伊が秘密裏に手を結ぶ密約を交わすことになってしまい、
その証として虎松の母・しのを人質として差し出さなければならなくなってしまったお話でした。
冒頭、いきなり寿桂尼が死んでしまいます。意外とあっさりしてましたよね。
死ぬ直前に、自分を館から北東の方角に葬るよう書いた遺書が手元に残されていました。
死して尚今川を守るためとのことでしたが、北東、つまり鬼門に葬れということですね。
番組の最後に流れる紀行のコーナーを見ると、これが史実であることがわかります。恐ろしい執念です。
ちなみに彼女は武家ではなく公家の出なのに、「女戦国大名」の異名をとるほど頭角を現したのですから、
彼女自身の才覚が半端なかったということでしょう。
ついでに書いてしまうと、寿桂尼の死により、氏真率いる今川は窮地に追い詰められてしまいます。
上杉と手を結ぼうとしていたことが武田にバれ、許してほしければ遠江を差し出せと無理難題を要求してきたのです。
これにキレた家臣が、密かに武田と手を結んでいた今川の家臣の首を差し出し、交渉は決裂。
武田が今川に攻めてくるのはほぼ確実となってしまいました。
そんな中、井伊家の目付である関口は、以前寿桂尼が指示した計画を実行に移す許しを、氏真から得ました。
それは井伊を陥れる作戦のようですが、それはまた次回。
▼徳川からの要求
最初に書いたように、徳川に上杉と同盟を結び、武田包囲網を築き戦を回避しようとした直虎ですが、
武田が織田と手を結んだことで、その作戦はなし崩しになってしまいました。
そればかりか、徳川方と交渉を持ったせいで、直虎は徳川から今川か徳川かどちらにつくのか選択を迫られます。
元より今川を裏切るつもりでいた直虎ですが、徳川はその証に虎松の母・しのを人質として要求してきたのです。
ただ徳川に直接しのを送ればすぐに今川に裏切りがバレてしまうので、
一旦徳川との仲立ちをする山伏・松下常慶の実家に、嫁に入るという形をとることになりました。
しのは気性が激しく、以前確執があった直虎は、叱責を覚悟でしのに嫁入りを頼みにいくのですが、
意外とあっさり引き受けます。
昔のしのからは考えられないくらい、しっかりした武家の女になっていたのですね。
しのは、1人取り残される虎松の修行のために、まずは虎松の前で嫌がって見せました。
母と離れたくない虎松は、直虎に嫁入りをやめるよう頼んだり、あやめを身代わりにしてはどうかと
進言したり、子供ながら様々な策を考えました。
あやめが結構乗り気だったのは笑えましたけどw
結局しのが自分から行きたいと虎松に言い含め、虎松も何とか応じました。
ここの寺田心御大の子供らしい演技が本当に素晴らしかったですね。
今度寺田御大の大人っぽい演技も見てみたいものです。
名探偵コナンあたり自分の声でやってくれないかなw
しのが嫁いでいく時、まだ音が鳴らせるようになったばかりの、
虎松が吹く下手な笛の音が聞こえてくるシーンは、涙を誘いましたよね。
▼潰されざる者
次回のサブタイは、20年余り前のクリント・イーストウッド監督・主演の西部劇「許されざる者」が元ネタですね。
舞台を日本に置き換えた、渡辺謙主演の映画も、4年前に製作されています。
これには龍雲丸を演じている柳楽優弥も出ていたようです。
ま、例によって内容にはまったく関係ないですね。
次回、今川により井伊家が取り潰される?というような予告でしたが、江戸時代ならともかく、
主家により豪族である家臣の家が命令1つで取り潰されるってことが、戦国の世にあったのでしょうかね?