緊迫!! ヒグマと至近距離での対峙その距離5m
- カテゴリ:日記
- 2017/08/09 09:07:20
北海道の山を歩いているといつかそんなこともあるのかな~と
思っていたが、それは突然やってきた。
先日、知人に誘われ2名で大雪山系のとあるルートに入った。
そこは、ちょっとした人気の沢を歩くコースで週末は登山者が良く訪れ
今までクマの報告は聞いていない。
私は初めて歩くコースだったので、このコースを知っている知人を先頭に
沢上流に向かい歩を進めていた時であった。
私の横、沢の左の斜面15M上より、「ガラガラ」と石の落ちる音と共に茶色の
岩みたいなものが転がり迫ってきた。
岩か?と思ったが、そこから「ガルル~」と威嚇声が聞こえ私に迫ってきた
岩じゃない、ヒグマだ!!と思ったときは、もう私の横5mにヒグマが到達して
いた。
(結構なスピードで俗説で前足の短いヒグマが下り坂が苦手というのは
どうも嘘である)
フキの葉で部分部分は欠け全貌は見えないものの、身長180cmの大柄の
私よりもそのこげ茶色のシルエットは でかい、明らかにでかい。
その時少し離れてた知人は対岸に速やかに移動し、こちらを注視。
ヒグマは逃げるものを追うというが、動いた知人を追うこともなく、
私をロックオンしており、威嚇声をあげていた。
北海道の山に入る為に当然ヒグマの知識は頭に入っていたがこの至近距離、
とにかく刺激しない、目を離さない、恐怖を通り越し思考はヒグマの次の
行動に注視していた。
後で聞いた話であるがこの時、知人はもうビスト氏は殺される、その姿は
見たくない、死体をどうやって遺族に届けるか、まで思っていたらしい。
捕食なのか、威嚇なのか、
ヒグマの次の行動に備え 姿勢を低く、瞬時に動ける様に少しつま先立。
ここは動物園でもサファリパークでもない、檻の鉄杭もなければ分厚い
ガラズもないノーガードの大自然の中ヒグマと対峙、私とヒグマ両者は
にらみ合い動かないまま、1~2分経過したと思う。
捕行動なら瞬時に私に飛びかかっていただろう。
緊迫の思考の中でこれは大自然の中では未知の生物人間に対しての威嚇行動で
あろうと判断した私は上半身の姿勢を変えないまま、
足をジリジリと動かし少しずつクマから離れ距離を取りはじめた。
対岸の知人が声をあげ応援してくれた。
ある程度距離があいた瞬間であった、ヒグマはスッと緊張をほどき、
横を向き我々が歩いてきた川下方向に向かっていった。
その時そのヒグマの全貌が明らかとなったが、
軽自動車より一回り大きく、車で言えば1500CCクラスの2ボックスの車の
ボディサイズに手足が付いているようなイメージである。
私も中腰から立ちすくみ、ヒグマを見送っていたがそのサイズを見て
襲われたら当然敵わなかった、、、、、改めて感じた瞬間であった。
その後、知人と合流し、無事下山。
家に帰る途中行きつけの山道具屋のおやじに。クマ、クマ、クマ!!
と全容の話をするも、
「そりゃ~いい経験しなたな~」とにわかに微笑まれただけであった。
(北海道民にとってクマはそれ程身近なのであろうか、、)
振り返れば、今回 慌てず、すぐ逃げず、クマから目を離さず、セオリー通りの行動、そして知人の応援の声が危機をま逃れたと思えた。
山をなめていた反省点もあった。クマ鈴(沢では効果?)、クマスプレー(今回出す余裕なし)今後、やはり携帯したいと思う。
ちなみにクマスプレーの有効距離5m 手元を見ずに取り出せる練習をしておく
必要だそうだ。
わはははは、三途の川を引き返した男です。^^
クマをナメて危険な経験をすることのないよう、あるバスガイドさんは『クマの恐ろしさ』をこう表現しました。
『クマは、マツコ・デラックスがウサイン・ボルトの速さで走るようなモノ!!!』て、的確すぎます!( ゚ ω ゚ ) ! !
私も、山小屋で働いていた頃、軽い歩荷していた時に、クマが驚いて逃げて行くのを見て心底驚きました。
この比じゃ、ナイですよね。
で、NHKの特番「北ア ドローン大縦走」観ました。腰痛持ちじゃなきゃ、今からでも、登りたくなった!(^^
今回はなんと、巨大なヒグマと目の前で対峙とは!!
ブログを読んで、思った以上の出来事にびっくりでした@@
威嚇までされて、怪我ひとつなく済んだのはまさに奇跡すね(・∀・)
恐怖でパニックにならず冷静に行動できて、クマも気が立っていたわけではなくて
行動と運の両方がよかったんでしょうね(^ー^)
ビストさんも、危険を顧みず声援をくれたお友達さんも
二人とも無事で、本当によかったです(^^;;
コメントありがとうございます。
上手くいったと言うか、クマに生かされたといった気分です。
因みに、ハンターも10m以内の射程距離のヒグマは撃たないそうです。
撃たれても直ぐには死なず襲われる可能性が大だからです。
何も武器は無かったのですが、来たら何かあるぞ、オーラーを放ち
睨み続けたことが有効だったのかもしれません。(笑)
セオリー通りの対処でしたが、パニくってできない人も多いと思いますので、
上手くいってよかったです。
お師匠様・M先生が札幌に住んでた時の出来事です。
高速に迷い込んだヒグマにぶつかったスカイラインは大破でした。
ハイ出てきたドライバーの脇で、ヒグマは更に11トントラックにも撥ねられ、トラックは助手席側が見事につぶれ、飛ばされたクマは横たわってましたが、何人かが様子を見に近づいたとき、立ち上がって野次馬に向かって威嚇したそうです。
サスガに重傷らしくその場から動けなかったらしいですが、最後はライフルの何発目かで絶命したらしいですが。
3メートル級のクマを目の当たりにしたM先生はその時決心しました。
実は
それまで、渓流に入るときは「熊刀」刃渡り35センチ(これがヒグマの心臓到達の長さ)のマキリを携行していたそうですが、この時から携行をやめました。
「所詮戦える相手ではない。」
但し、
現在は東北の渓流なので15センチのマキリは持ち歩いてるそうです。
「ツキノワなら戦える。」と言うことなんでしょうが、お年ですからね。