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シン・ドラマ汁


遺留捜査 感想文

遺留捜査 第5話
テレビ朝日 木曜夜8時~
▼陶器のブローチ
今回は、「鬼女」と異名を取る不動産会社の女社長・東條志津子が、
会社で所有する京都市内の山林で、刺殺体となって発見された事件でした。
糸村は現場に落ちていた小さなプレートのような陶器にこだわります。
村木に調べてもらったところ、裏に接着剤が付着しており、やはり現場から見つかった安全ピンからも
同じ成分が出ているので、恐らくブローチだろうということでした。
その山林は売却予定で、志津子の部下である岩田という社員が交渉を進めていたのですが、志津子の鶴の一声で
白紙に戻すことになってしまい、その件で岩田と揉めていたと、志津子の秘書の女性が証言しました。
山林の中には清水焼の工房があり、そこには工房主の陶芸家・小澤と、志津子の息子の達也が働いていました。
しかし土地を売却するため、工房を引っ越さなければならず、そちらとも揉めていたようです。
志津子の夫は現在行方不明ですが、以前はその工房主の陶芸家でした。
志津子は彼の作品に惚れ込み、結婚した当初は工房を建てるなど、様々な形で支援していたのですが、
10年ほど前にその夫が失踪して以来、陶芸を嫌うようになってしまったのです。
また志津子は、後継者にしようと思っていた達也が、父親と同じ道を選んだことも気に入らず、
もう家には戻ってくるなと言い、親子の縁を切ったそうです。
糸村は工房で、心当たりはないかと例のブローチを小澤に見せますが、小澤はそんな拙いものは
この工房の人間の作ったものではないと言います。
糸村は、陶芸が趣味だという村木にもう少し突っ込んで調べてもらい、その陶器に使われている土の成分が、
現在分かっている産地の土のどれとも一致しないことが分かりました。

▼線香
現場と志津子の服に、線香の成分が残っていたことが分かり、志津子は死ぬ直前に線香を上げていたと思った莉緒は、
行方不明になっている志津子の夫の死体が現場付近に埋められているのではないかと推理して、
現場を掘るのですが、出てきたのはやはり陶器のかけら。
そのかけらは、以前見つけたものと組み合わせることができるようですが、
まだパーツが足らないらしく、何をかたどっているのか分かりません。
再び工房を訪ねた糸村は、材料の土の袋に、産地の名前が書いていない袋が1つあるのを見つけました。
小澤にどこの土か尋ねても、企業秘密のようなものらしく、答えてくれません。
少し分けてもらって村木に調べてもらったところ、ブローチに使われている謎の産地の土と同じ成分が検出されました。
さらに詳しく調べると、熊のフンと特殊な植物の成分が見つかり、
その要素から京都のある小さな山の土であることが分かったのです。
糸村と莉緒はその山に行き、土を採取したような痕跡がある場所を見つけました。
そこにはあの陶器のブローチに組み合わさるかけらが落ちていました。
さらに近くを掘り進めると、何と白骨が出てきたのです。

▼以下ネタバレご注意!
陶器のブローチは、3つを組み合わせると家の形になる、パズルでした。
また、白骨はやはり志津子の夫のもので、1年ほど前に死んだものと思われました。
ここで今回の殺人事件について少し触れておくと、犯人は志津子の秘書の女で、
岩田と交際していて、取引の際のリベートで高級マンションをもらう予定だったのに、
取引が白紙に戻ったため、社長を殺せばまた取引できるようになると思い、短絡的に殺したというものでした。
証拠は凶器で、あるところから出てきた凶器のナイフに、彼女の指紋がついていたのです。
その凶器が出てきたのは、小澤の工房からでした。
実は志津子の夫を殺したのは小澤だったのです。
1年ほど前、工房にひょっこり志津子の夫が戻ってきて、いい土を見つけたから
工房を使わせてくれと言ってきました。
以前から、作風について頻繁に彼と揉めていた小澤は、その土を使い彼が作ったブローチが、
あまりに稚拙なデザインだったため、カッとなってケンカになり、要するにはぐれ死させてしまったのです。
その後小澤は、死体を工房の近くに埋めました。
しかし今回その土地が売却されることになり、死体を移動させる必要が出てきたのですが、
その前に小澤は志津子に、自分が夫を殺して山林内に埋めたことを暴露し、
この事実が明るみに出れば、会社のイメージが大きくダウンすると脅したのです。
それで志津子は取引を白紙に戻したのですね。
その後小澤はこっそり、死体を例の特殊な土が採れる山に埋め直しました。
その件について家宅捜索した結果、今回の事件の凶器が出てきたのです。
志津子の死体を見つけた小澤が、取り乱してつい触ってしまったため、持って帰ってきたとのことでした。
処分すればよかったのに…w

▼長い3分
糸村の今回のターゲットは達也でした。
達也は、父は家族を捨てていなくなり、母には親子の縁を切られ、家族を憎んでいました。
しかし、父親が1年前に戻ってきて作ったブローチは、実は達也が子供の頃に描いた絵で、
もう一度あの時のような家族を取り戻したいという意味が込められていたのではないかと糸村は言います。
また志津子も、実は個人的な貯金を下ろして、工房の移転先として例の特殊な土が採れる山を買っていたのです。
取引を白紙に戻したのも、小澤が父親を殺して埋めたなどという、達也にとってこれ以上ないくらい
悲しいことを、知られたくなかったのかもしれませんね。

▼疑問
何故家の形をした陶器のかけらが、父親が最初に埋められた場所と、2回目に埋められた場所にあったのか。
また志津子がその1つを、いつどうやって入手したのか?
この理由、考えてみれば分からないこともないですが、番組内で説明ありましたっけ?
ただどう考えても2番目に埋められた場所にあった理由は、わからないんですよね。
また、小澤があんなにペラペラ過去の事件について喋ったのはどうしてでしょう?
何か決定的な証拠って突きつけられてましたっけ?
彼さえしゃべらなければ、ケンカして突き飛ばしてはぐれ死させたことなんて分かりませんよね。
事故か何かで死んでしまったなどと、いくらでも理由はつけられるはずです。
もう1度見てみれば分かるのかもしれませんが、なにぶん時間がないもので…w




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