おんな城主 直虎 感想文
- カテゴリ:テレビ
- 2017/08/28 17:19:55
おんな城主 直虎 第34回「隠し港の龍雲丸」
NHK 土曜夜8時~
▼政次ロス
今回は、政次ロスに苦しむ直虎の様子と、気賀の堀川城の攻防のお話でした。
まずは直虎の方の話をまとめてみましょう。
政次を自らの手にかけて以来、龍潭寺でずっと碁盤に向かい、誰とも話そうとしない直虎。
井伊谷の城を奪った近藤に、井伊への仕置きは政次の処刑で終わったという言質をもらい、
寺に戻ってきた南渓は、直虎を見舞いに行きますが、直虎の様子がおかしいことに気づきます。
よく聞いてみると彼女はどうやら、井伊谷にはまだ徳川方が来ておらず、政次も死んでおらず
先に近藤の謀略を察知し、その相談をしに来る政次を待っていると思い込んでいるようなのです。
気賀の様子を伝えにきた龍雲丸は、あれはあれで幸せそうだと言いますが、直虎を女だてらに
一城の主に仕立て上げた南渓は責任を感じ、彼女に本当のことを気づかせぬよう、腫れ物を触るように扱うのです。
しかしそんなある日、直虎が政次と待ち合わせをしたと思い込み、龍宮小僧の井戸に赴いた時、
井伊谷三人衆の1人・鈴木重時が、政次がいた牢に残されていた辞世の歌を持ってきます。
直虎が錯乱しているとは知らず、鈴木は辞世を直虎に渡してしまい、直虎はすべて思い出してしまいます。
▼龍雲!堀川城
一方気賀では、方久が密かに徳川方に物資を提供していたことが露見し、堀川城を大沢に奪われてしまいます。
方久は何とか徳川方に逃げ込みましたが、城にいた気賀の民も捕らえられ、
その中には城の修繕にきていたゴクウや力也などの龍雲党も含まれていました。
中村屋はこのままでは戦に巻き込まれると、気賀の民を乗せられるだけ乗せて、船で徳川方の陣に逃げ込みます。
ちょうど船がなくて、氏真のいる掛川や大沢が守る湖岸の城を攻めあぐねていた家康は、まさに渡りに船とばかりに、
まずは気賀に船で攻め入り大沢の配下を抑え、引き換えに大沢に降伏させようと考えました。
その際、まずは城に捕われている気賀の民を、船に乗せて逃がすよう、家臣の酒井忠次に命じました。
堀川城には、手下たちを逃がそうと、龍雲丸が潜入していましたが、大沢の手の者が、
逃げようとする気賀の民を手荒に扱う様子を見て、船に民を乗せるだけ乗せて逃げることにします。
龍雲丸は陽動に回り、船にはゴクウたちに先導させ、捕まった民を乗せ出航するのですが、
その時ちょうど前方から、中村屋の船が向かってくるのが見え、援軍が来たと喜び手を振るゴクウに、
矢が浴びせられたのです。
家康の策では大沢は落ちぬと考えた酒井が、気賀に総攻撃をかけることにしたのです。
それから徳川方の兵を乗せた船は、ゴクウたちが乗っていた船を襲い、そのまま城になだれ込みました。
中で大沢の兵と戦っていた龍雲丸は、徳川方が大沢も気賀の民も殺していくのを見て、怒りと衝撃に震えます。
モグラはすでに事切れており、カジが襲われていたので龍雲丸は助けに入ります。
そしてカジを助け起こして逃げようとした時、龍雲丸は背後から斬られてしまうのです。
振り返った龍雲丸の視線の先には、尼の姿をした直虎が、薙刀を構えていました。
と、いう悪夢で、直虎は目覚めましたw
そこへ徳川方から逃げてきた方久が、気賀が徳川に襲撃されていることを報せました。
一体、気賀の話はどこまでが本当で、どこからが夢なのか今のところ分かりませんが、
神回の声が高い前回と比べ、今回もかなり血なまぐさく悲しい話でした。
龍雲党のいつものメンバーは、おそらくほぼ助からないでしょうが、龍雲丸自身はどうなるのか。
そして井伊谷をまんまと奪い取ったにっくき近藤はどうなるのか。
このところ本当に目が離せない展開が続いていて、やっと戦国大河っぽくなってきたなと思います。
▼蘇えりし者たち
元ネタは「レヴェナント:蘇えりし者」ですね。
「蘇える金狼」かとも思いましたが、レヴェナントのサブタイの方がよく似てるので違うでしょう。
レヴェナントは息子を殺された男が、命の危機を乗り越えて復讐に立ち上がる話だったようですが、
このところ家は取り潰されるわ、城は奪われるわ、重臣は殺されるわで、踏んだり蹴ったりの直虎に、
そろそろ立ち上がってほしいものですね。
しかし今川も酷かったですが、徳川の仕打ちも本当に酷い。
これから井伊は徳川に従い、結果江戸時代が終わるまで続く大名となるわけですが、
こんな酷い仕打ちをする徳川に従ってもいいものかなと思ったりもしますね。
戦国時代の真っ只中、弱い者は強い者の犠牲になるしかない世の中だったとしてもね。
安定感抜群で表現力も豊かだけど、
決して役者たちの前には出ない奥ゆかしさもある。