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<最終回>伝七捕物帳2 感想文

伝七捕物帳2 第8回(最終回)「新たなる命、旅立ちの時」
NHK-BSプレミアム 金曜夜8時~
▼十組問屋
ストーリーに入る前に、廻船問屋・相模屋についてちょっと書いておきます。
廻船問屋とは、江戸時代の物流の根幹であった回船を担う商人のことで、
今で言うと運送業と商社の機能を併せ持つ組織になるのではないかと思います。
老中・水野忠邦は天保改革にて、その回船問屋の組合である十組(とくみ)問屋の解体を命じました。
十組問屋だけでなく、他の問屋も解散させたのですが、このドラマとは関係ないので割愛します。
しかし解散されながらも、裏では寄合を開いては何かと話し合ってきた元十組問屋の面々は、
水野に賄賂を渡して組合を再興しようとしていたのです。
十組問屋の長は、前回出てきた千歳屋だったのですが、主は殺され、その隠し子の男の子は跡を継がず、
番頭も主殺しの罪で捕まってしまいましたので、恐らく店は取り潰しになったと思います。
そこで出てきたのが、相模屋です。
前回の千歳屋の主人殺しと隠し子の濡れ衣は、どうやら相模屋が裏で糸を引いていたようで、
具体的には千歳屋主人を殺した後、番頭に店を継がせ、主人となった元番頭に、組合長を譲らせようとしたのです。
相模屋は、伝七が千歳屋の一件を解決したと知って、伝七に目をつけていたのですが、
よく考えると千歳屋が潰れたことにより、難なく相模屋が組合長につけるようになったのですから、
恨む筋合いではないと思うんですけどねw

▼正太郎襲われる
引き続き江戸で暮らせることになったお咲ですが、証文の件で身に危険が及ぶことを心配して、
正助こと正太郎(以下正太郎で統一)はお咲に子供が生まれたら小田原へ帰るよう促します。
そんな時正助とお咲の部屋に、浪人者らしき男たちが入り込み、部屋を荒らされるという事件が発生。
正太郎は留守をしていて、お咲は伝七の部屋にお俊とともに隠れていたので無事だったのですが、
浪人たちの目的は恐らく、正太郎がお咲の短刀の袋から見つけた証文だと思われました。
お咲がここに住んでいることを知るのは、前回小田原に戻っていったお咲の伯父・相沢と、
正太郎の昔なじみの小田原藩士・波佐間くらいです。
正太郎はこのことを知らせに波佐間に会いに行くと、波佐間は自分の動きが察知されたからだろうと言います。
さらに波佐間は、自分が証文を持って小田原に戻り訴えるから証文を渡せと言うのですが、
代々勘定方を預かる家に生まれた自分が方をつけるのが筋だからと、正太郎は断りました。
その様子をこっそり伝七がうかがっていたのですが、帰り道正太郎は4人ほどの浪人者に襲われます。
伝七たちが助けに入り、何とか逃げおおせるのですが、正太郎は腹部に刀傷を負ってしまいました。
正太郎は伝七たちに、やっと事の次第を話して聞かせます。
正太郎は職務上の失敗の責任を取る形で家を出て、家督は弟の勝之進が継ぎ、お咲は勝之進に嫁ぎました。
しかし半年ほど前、勝之進は相模屋の次男坊を養子にしたと言って、いきなり家に連れてきたのです。
それから間もなく、勝之進は酔って堀に落ちて死んでしまいました。
夫の死に疑問を持ったお咲は、それを調べるため江戸に出てきたのです。
恐らく相模屋のことを調べようとしたのでしょうね。

▼お咲かどわかされる
正太郎の部屋に伝七たちが集まっている時、包帯を洗いに出て行ったお咲の前に、
上等な駕籠を持った駕籠かきが数名やってきました。
お咲はそれが相模屋が寄越したものだと薄々感づきながらも、乗って行ってしまいます。
恐らく正太郎に傷まで負わせてしまったことに責任を感じ、自分で何とかしようとしたのでしょう。
案の定お咲は相模屋の別邸に捕らえられてしまいました。
そこには勝之進が養子にした相模屋の次男坊と、なんと、と言うかやっぱり、波佐間がいました。
2人は勝之進が邪魔になって殺したこと、勝之進が正太郎を陥れて家督を相続したことなどをバラしたため、
お咲はショックを受けてしまいます。
お咲が消えたことに気づいた伝七たちは、手分けして探すのですが、
お俊が川にお咲の櫛が落ちているのに気づき、同行していた下っ引きの文治を伝七に知らせに行かせている間に、
近くを歩いていた相模屋の若旦那の後をつけ、あろうことか相模屋の別邸にこっそり入り込んでしまいました。
しかしどう見ても挙動が怪しかったのですぐにバレてしまい、お咲とともに軟禁されてしまいます。
その別邸を伝七たちが襲撃、無事お咲とお俊を奪還します。
傷を負った正太郎も駆けつけて、波佐間と斬り合いになり、何とか倒すことができました。
波佐間が正太郎を裏切った理由は結局よくわかりませんでしたが、正太郎が思っていたほど、
波佐間は正太郎に友情を感じていなかったということでしょうな。
勝之進が汚職に手を染めたのも、勝之進が正太郎を陥れたことが波佐間にバレてしまい、
脅されて協力していたのではないかと思いますが、そういうクダリはありませんでした。

▼相模屋の最期
その頃、相模屋忠左衛門は元十組問屋の面々を集め、十組問屋再興を決める寄合に出席していました。
その席に正太郎が乱入し、偽の証文と本物の証文を見せ、相模屋が魚類しか扱うことを許されていないのに、
偽の証文を作ってすべての物資を商っていることを明かしました。
集まった他の問屋の面々はそそくさと席を後に逃げていきます。
加わった伝七たちと相模屋の雇った用心棒たちの間でまた乱闘となるのですが、
伝七たちは次々と組み伏せ、最後に残った相模屋は刀を抜くのですが、伝七にそれを折られてしまい、
武士の最期と言って割腹したのでした。
んん、相模屋って元武士だったの? 覚えがない…聞き逃したかな。
ま、いいや、お咲はその後元気な赤ん坊を産み落とし、正太郎はお咲たちを連れて
不正を正すため小田原藩に向かいましたとさ。
今期はこれにて終了。多分また3期があるでしょう。




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