Nicotto Town


シン・ドラマ汁


2017年7月期ドラマ総決算

10月に入ってしまいましたが、7月期のドラマ総決算です。ひよっこの最終回が昨日なんで仕方ないですよね。

●5位
伝七捕物帳2
 NHK-BSプレミアム 金曜夜8時~
この位置にいるけど、なかなか楽しめる回が多いシーズンとなった。特に3回のエピソードは、瓦版や仇討ちなどの江戸時代ならではのファクターを大いに活かすと同時に、ミステリーとしても楽しめる秀逸なプロットだったと思う。ただ前回の寸評にも書いたような気がするが、主役の夫婦が30代設定なのに50代の役者が演じているせいで、全体的に役者の年齢層が高く、新鮮味に欠けるところが目立った。例えば今回レギュラーを演じた風見しんごと大塚千弘は、幼なじみの役だったが、実際は親子ほど年齢が離れていて、さすがにリアリティに乏しい。主役はもう仕方ないので、他がもっとどうにかならないものか。

●4位
遺留捜査
 テレビ朝日 木曜夜8時~
今回から何故か舞台を京都に移し、主人公の糸村と鑑識の村木だけ残して、他のレギュラーは総取っ替え。とはいえさほど違和感なく見れたのだけど、栗山や永井などの人気俳優が出ているのだから、もっと彼らにクローズアップしたメイン回みたいなのがあってもよかったと思う。糸村と村木は更に個性がパワーアップした感じ。特に村木は前より出番が増えて、活き活きとしているように見える。せっかく同じ京都府警が舞台なのだから、科捜研とのコラボ回があってもいいね。

●3位
ブランケット・キャッツ
 NHK 金曜夜10時~
西島と猫が同時に楽しめる美味しいドラマ…のはずだったのだが、毎回猫をもらいにくるゲストがメインのストーリーばかりで、実は西島の出番はあまりなし。西島ファンだから見たという人は、ちょっと当てが外れたかもしれない。猫たちはとても可愛く、丸々太っていてツヤツヤしていて、猫たちを見ているだけでも私は結構よかったのだけれど、お話の方もまあまあよかった。ただ私から見るととても幸せそうに見えるのに、いろいろ不満をたらす登場人物にちょっとイラッとしたこともあったかな。犬と違って猫は人の言うことをなかなか聞かないから、撮影には苦労しただろうなと思われる。
※ヒューマンドラマ賞

●2位
ひよっこ
 NHK 月~土曜朝8時~
このドラマの脚本家・岡田惠和は、伝説の朝ドラ「ちゅらさん」を書いた方でもあり、同じ屋根の下で複数の他人が暮らすシチュエーションに持ち込むと、抜群の威力を発揮する方である。前回の朝ドラ「おひさま」では、設定的にその能力を活かすことができず、評判は芳しくなかった。今回もそのシチュエーションに持ち込むまで2ヶ月かかってしまい、それまでは冗長で変化に乏しくあまり面白くなかったけれど、一度主人公が安アパートに入ってしまうと、怒濤の如くストーリーが回転し始め、尻上がりに面白くなっていった。この順位に甘んじてしまったのは、ひとえに最初の冗長な2ヶ月のせい。奥茨城編2週、向島電機編2週の合計1ヶ月で充分だったと思う。音楽に関しては、桑田のOPも宮川のBGMもかなり秀逸だった。
※特別賞/ヒューマンドラマ賞/主演女優賞/音楽賞

●1位
警視庁いきもの係
 フジテレビ 日曜夜9時
序盤はあまりキャストの息が合っていなかったのか、ギクシャクした感じが見受けられたが、次第に各個性を活かしたシーンが増えてきたり、冴えた小ネタが増えたりと、徐々に面白くなり、最終章あたりに最高潮を迎えた。なんという大器晩成。恐らくキッズを意識したんだろうけれど、殺人事件が出てくるということで、子供に見せるのを嫌がる親もいるだろうから、キッズとミステリーはなかなか相性がよくないのが、視聴率的に苦戦した要因だと思う。まあ次期から廃枠になるんで、枠自体が死んでたとも言えるけど。でもなかなかの佳作だったので、とても惜しい。また機会があればぜひ続編を見てみたい。渡部にコメディってあまり合わないと思ってたんだけど、すごく活き活き演じてるように見えて、現場は楽しそうだなと思えた。
※大賞/ミステリードラマ賞/コメディー賞/特別賞/主演男優賞/助演女優賞(橋本環奈)

今期は見たドラマの数も少なく、これはと思うような作品はないけれど、見るのをやめたくなるような酷い作品もないという、小粒揃いのシーズンとなりました。正直1位と5位の出来の差はほとんどありません。超えられない壁もありません。その分、1位のいきもの係を大賞候補にするのはちょっと抵抗があるくらいです。
夏休みやお盆のある夏クールは、外出が増えるためあまり視聴率を稼げないクールと言われており、どの局もちょっと肩の力を抜いた作品を投じてきてるのですが、いきもの係はその中でも、ドラマ廃枠となる直前のクールとなったため、原作者やスポンサーの手前、ドラマの形にはしているけれど、視聴率獲れなくてもいいや、好きなように作ろっていう制作側の態度が見てとれるような感じで、肩の力を抜いた結果、結構いいものができてました。たまにこういうことがあるから面白いんですよね。もちろん視聴率はついてってませんけどねw
全体的に見ると、やはりコードブルーの1人勝ちですね。私も実は1回目見たんですけど、前作までをまったく見ていなかったので、さっぱりわからない上、1回目だったからなのか、シリアスなドラマだったからなのか、なんかこれあまり現場楽しそうじゃないなと感じてしまい、以降まったく見る気になれませんでしたけれども、こんだけ視聴率稼いだってことは、見た人にとっては結構面白かったんですねー(棒)
フジテレビにとっては久々の快挙でしたが、他のドラマがダメダメで、僕たちがやりましたは平均6%、セシルのもくろみに至っては平均4.5%と、まるで深夜ドラマのような数字を叩きだしてしまいましたね。セシルはなんかいろいろ知らないうちに話題になってましたけど、そもそも低視聴率から発した話題なので、数字には結びつきませんでした。もうフジが生きのこるには昔の人気作の続編か焼き直しを作るしかないのか!? ガリレオの続編あったら必ず見ますよろしくです。にしてもフジテレビ、なんだかんだでいろいろ話題になるから、例え番組は見なくても、存在は欠かせないテレビ局ですよね。




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