五文字
- カテゴリ:小説/詩
- 2017/10/31 10:29:19
いつもいつも
私の歩みは遅く
あなたについていくのが精いっぱいで
そんな私をあなたは待っていてくれて
こんな景色が好きだった
たくさんの人が足早に歩いていく
私はそれに飲み込まれたように
時々行く先を迷ってしまう
そんな私を誰も気にしない
表情のない仮面が浮いているよう
もしもあなただったら
この人ごみの中を
するりと通っていくだろう
そこにはもう私とつないだ手はなく
そんなことさえ覚えていないだろう
左手の中指にはめたリング
あなたとお揃いで買ったリング
外さなきゃいけないのに
もう指に食い込んで
そう あなたとの思い出のように
心が痛かった
涙もかれはてて
私も仮面をつけているよう
悲しみの表情を隠している
あなたと別れたあの時から
返らないあなたとの日々
幾度も幾度も思い出して
胸に包み込んで
悲しみは一層深く沈んで
湖の底まで辿り着くよう
さようならが言えなかった
あまりに悲しいこの五文字が
戻るはずのないあなたを待っているようで
そんなことはもうないと
知っているはずの五文字なのに
今週もよろしくです・・明日は泊勤務ですが、8日に訪問よていです。
ステキ&水やり2回できるといいがね!