【源氏遊び?】真朱さんの非日常
- カテゴリ:自作小説
- 2017/12/10 12:07:54
真朱(まそお)は自分の認識の間違いに気づいていなかった。そう このことが起きるまで。
*.....*.....*
「あれ? 真朱さん、スマホの待ち受け変えたの?」
クラスメートに聞かれて
「そうそう この前撮った写真にね♪」
そう答えて スマホの待ち受け画面を見せた。
その瞬間のクラスメートの驚愕と同時に見せた至福の顔は
真朱が見たことのないものだった。
???
真朱が次の言葉を言う前にクラスメートは走り去ってしまった。
なんだったんだろう?
この待ち受けに何か問題が???
まじまじとスマホを見つめるが そこには
困ったような顔をする鏑木くんと優しそうに笑うイケメンの先輩がいるだけで。
良い写真だと思うんだけどなぁ・・・
「真朱さん、スマホの待ち受け見せてくれる?」
「きれいな写真撮ったって友達に聞いたの」
「まさか仲間だとは思ってなかったわぁ」
「沼よね。深い沼よね。」
「やっぱり 青×鏑?」
入れ替わり立ち代わり、クラスメートやその友人たちが
真朱の元を訪れては この待ち受けの話題を振ってくる。
時に聞きなれない言葉も混じっていたけれど
写真関連の用語なのかと思って とりあえずうんうんと頷いておいた。
そうすると相手は一様に満足げな笑顔を見せた。
何が起きたのか理解できぬまま、違うグループの方たちに問い詰められた。
「真朱さんは、青藍(しょうらん)くんと鏑木くんのことを
どう思ってるんですか?」
「青海(おうみ)さんは確かに素敵な方ですけど、
私たちは青藍くんを応援してるんです。」
「鏑×青は譲れません!」
「まさか真朱さんが腐ってるとか知りませんでしたけど。」
「青藍くんの天使のような顔が曇るのを見たいのですか?」
「鏑木くんのリバとかありえません!」
真朱は、何に対する抗議なのかも 何を応援してるのかも
まったくわからなかったが いきおいに飲まれて
「鏑木くんと青藍くんが仲良いのは見てて心が温まります」
と言ってみた。
いきり立っていたこのグループの方たちの表情が一気に和み
「そうでしょ、そうでしょ」
「尊い!」
「それでこそ真朱さん!」
なんか握手まで求められたので、にっこり笑ってそれに応えた。
「真朱さん、こっち!」
クラスメートに手招きされて そちらに行くと
ほらほら と廊下を指さしている。
そこには いつものすまし顔ではなく嬉しそうに笑う青藍くんと
青藍の頭をわしゃわしゃ撫でながら微笑む鏑木くんがいた。
うんうん 仲良しだねー。
青藍くんのあの笑い顔は確かに天使だ。
よく見る光景だけど、あれがなんなの???
「あのCPは鉄板❤」
嬉しそうにつぶやくクラスメートの言葉の意味は全くわからなかったが
仲良し っていう意味だと理解して
「私もそう思うよ」
と答えた。
なぜか最近、知らない女生徒から声をかけられることが増えた。
相変わらず、スマホの待ち受け画面を見せてくださいという
申し出も多かった。
「これっ 秘蔵の品です」
と、こっそり薄い本を渡されることもあった。
「ありがとう」と丁寧にお礼を言ったが、
このところ目が疲れてるので
まだ目を通していない。
「同人誌の頒布会があるんですけど、ご一緒しませんか?」
と声をかけられることもあった。
「どうじんし???」
最近は聞きなれない言葉が多すぎる。
テレビも報道番組かドキュメンタリーしか見ないし
あとは勉強と、家の事と、妹の佐保と遊ぶくらいしか
していなかったので、女子高生らしい言葉に疎いのかもしれない。
「そう、同人誌って真朱さんもお好きなものだと思いますよ!」
せっかくのお誘いだったが 家に帰らなければいけないことを
丁寧に説明してお断りした。
「たまにはお付き合いもしないと失礼かしら・・・」
もう少し交友関係を広げたいとは思っていたので
良いチャンスなのかもしれない。
*.....*.....*
事件が起こったのは、その日の夜。
「真朱さん、これは何ですか?」
育ての母に薄い本を突き付けられた時にもぴんと来なかった。
「あぁ、学校のお友達にお借りしたパンフレットみたいなものかしら?」
中身はもちろんのこと、表紙さえまともに見ていなかった。
「この本の題名『耽美な生活 ~甘やかな指先~』って意味がおわかり?」
いつもは優しい母の声が硬い。
「いいえ???? たんび??? どんな意味でしたっけ?」
言葉の意味もわからず、母の意図することも理解できず
ぽかんと母を見た。
「あなたの部屋でこのエロ本を見つけた時の私の気持ちがわかる?」
母の今にも泣き出しそうな顔を見ながら真朱はさらに困惑していた。
エロ本???????
え? その薄い本が?
自分の経験からはじき出される「エロ本」の意味を考える。
裸の女の人がバーンと表紙でポーズを取ってるようなもの。
恋人同士が甘い一夜を過ごす様子が事細かに書かれたもの。
恋人同士が。
甘い一夜を。
恋人同士。
えw
最近声をかけてくれた人たちの言葉を反芻する。
私、青藍くんを応援してるんです。
青海さんが鏑木くんに笑いかけている。
鏑木くんが青藍くんの頭をわしゃわしゃしてる。
あっ
いろいろ繋がった!
「この本は友人のものですので、明日返します。
学校に報告するようなことはなさらないでください。
これを貸してくださった方には今後貸してくださらないように
きちんと説明しますので。」
きびきびと説明すると、母から薄い本を奪い返した。
「真朱さん・・・」
まだ心配しているような母に
「杞憂です。私、このようなものを読む趣味はございません!!!」
きっぱりと言うと 部屋に戻った。
*.....*.....*
薄い本を貸してくださった方には丁寧にお礼のハンカチを添えて
お返しした。 読む時間がなくて残念だったと言葉も加えた。
同人誌の頒布会に誘って下さった方には
家の車の送迎があって学校と家以外には親同伴でないと
立ち寄れないと説明をして 今後のお誘いは丁重にお断りした。
待ち受け画面を うちの近所の山々を撮ったものに変更した。
なんとなく 知らない人たちから声をかけられることがなくなって
穏やかな毎日が戻ってきた。
*.....*.....*
「青藍くん!」
いつもはそれほど親しいわけでもない真朱に声をかけられて
青藍はちょっと戸惑った顔をしている。
「え? 真朱さん、青藍と仲良かったっけ?」
友達の鏑木が不思議そうにつぶやきながら
青藍の首に回していた腕をおろした。
「うん。今までは、ねw」
にこりと青藍に向かって微笑んだ。
「なんだよ、青藍、おまえ、すみにおけねーなーっ!」
けらけらと笑いながら また青藍の首に腕を回して
鏑木が青藍の髪をわしゃわしゃしてる。
「えー?」
青藍の笑顔はまぢで天使だ。
この笑顔を曇らせてはいけない!と真朱は心に誓った。
「真朱さん?? なんか顔赤いですよ???」
こっそりと握った拳に気付かれないように
真朱はふたりに逆の手を振って別れた。
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~共有物語企画~
源氏遊び
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真朱(まそお) エツコさん
佐保(さほ)真朱の妹:ゆきやさん
青海(おうみ) : みうみさん
青藍(しょうらん): 藍色さん
鏑木(かぶらぎ) : 黒沢大和
なんかうまく理解できてなくても会話は成立しちゃうものですw
特にこういう仲間だと勘違いした上に、自分の価値観を押し付ける
シチュエーションでは、すべてが「同意」「肯定」「共感」に受け取られるでしょうからねぇ。
真朱ちゃん、わからない時は聞きましょうw
きっとテレサちゃんは知ってるとは思うけど
真朱さんの為に解説。
「鏑木くんリバ」は、リバがリバーシブルなので
鏑木くんがかわいがる側、かわいがられる側両方いけちゃうという嗜好です。
よしっ きたない表現つかわずに説明できたぞっww ( ・ㅂ・)و グッ
需要には応える所存ですww
まそおさん、可愛い。イマドキ尊いわ~。
認識がすれ違ったまま会話が成立するところが
とってもうまい!
百合枠の需要www 需要には応えるというその姿勢も
尊いですwww
くふふっ 百合枠の需要もありますかーっヾ(≧▽≦)ノ゙
じゃぁ ミュミュで萌え萌えなのも書いときますww
真朱さんと佐保ちゃんはお嬢さん育ちっぽいですよねー。
お義母さんが薄い本を見つけてショック受けてて笑えるw
そして真朱さんはこっそり読みましたねww
きっとイマドキの女子高生は腐ってるのいっぱいいるでしょ。
鏑木くんリバとかありえなーい って言ってるやついそうでしょ?ww
あと、何気にお義母さんがかわいい。
つか、学園には腐ってる方いっぱいだったんだねぇ。
鏑木くんリバのとこで爆笑してしまった( *´艸`)クスクス
純粋培養なのですねww
いいんです、いいんです うっすらそういう系統の話なんだなって
わかっていただければwww
男子ふたりでじゃれあってるところを想像して、和んでいただければ!!!
しかしがっつり小説書いてる同人紙の友人が出来てうっすらわかってきました(●´艸`)
しかし興味はない。
可愛い2人を見るのは微笑ましいが(●´艸`)
間違いないw
会長は対象になってるだろうねーっwww
>総攻か総受かで大議論が
あるあるですね。
>自分も中坊あたりで親にはバレたけど
えwww(爆笑)
>一通り通り抜けてきましたっていらん宣言してもうた
爆笑_(L〃_ _)ノシバンバンバン‼
ちょw このネタ❧響さんに書いてもらえば良かったwwww
ねーっ 真朱さんって純粋培養で、佐保ちゃんと同じように
知らない男性としゃべっちゃいけませんとか
帰りに寄り道しちゃいけませんとか言われてるでしょ。
そして人が良いから 意味がわからなくても返事しちゃうww
そしてそれが うまいこと会話が成立してたっていうw
永都さんは全部意味がわかった、とww( ..)φメモメモ
学園には腐った女子も多々居るんだw
これは知らんところで犠牲になっているのは
青君や鏑木君に限らんな( ̄ー ̄)
会長なんかきっと総攻か総受かで大議論が行われてるぜwwwww
自分も中坊あたりで親にはバレたけど
理解されないまでも排除はされなかったんで腐街道まっしぐらでここまできたぞーw
ライトびーえるから耽美からガチゲイからユリまで一通り通り抜けてきましたっていらん宣言してもうた。
ごめん、全部意味が判ってしまう位に知識があるです、私は(爆)
うんうん 真朱さんも佐保ちゃんも純粋培養だと思います。
佐保ちゃんも知らない男性としゃべっちゃいけないって言われてたしね。
送り迎えもあるから きっと同級生の男子とも
そんなに仲良くなったりしてなくて
最近流行りの言葉なんかも知らない気がするんだよねー。
でも人が良いから ついつい「うん」とか同意しちゃうww
で、腐女子に巻き込まれましたww
真朱さんが仲良しじゃない男子の写真を撮るのはなかなかハードルが高そうです。
今度お写真撮るシチュエーション考えときますw
真朱おねえちゃまが、かわいい^^
やっぱり、お山の暮らしは、すがすがしくて、今回は、腐女子に巻き込まれたのね^^
今度は、白藤おにいちゃまのフォトを撮ってくださいな^^ 佐保より
ふふっ そうだろうと思ったんだよねー。
CPとか需要とかわかった?って3回くらい聞いたけど
お返事なかったから きっとわからなかったんだろうなと思った。ヾ(≧▽≦)ノ゙
わからないまま巻き込まれる真朱さんっていうのが書きたかったwww
ここに書いた割とよくある用語もきっとわからないだろうと思うけど
わからなくても別に問題はないのでwww
知りたくなったら聞いてください。
「鏑木リバ」ってなーに?ってww
世間かた隔離されているぐらぃ疎いです
リアでもぽか~~んってしてるの どうして分かったの!!
知らない事は聞く様になったけど。。。。いまだに分からにまま 「そぅ」って言ってるわ
多分こんな感じかな!で理解してて ダーリンに違うでしょって言われる
その時 何故か悔しいのぉwww
読みながら大笑いしたよ^^
ありがとうね
でしょwww
真朱はエツコたんみたいに、近頃の言葉に疎そうでしょ?
意味がよくわからなくても、なんとなくお返事しちゃいそうだし
みんなが喜んでくれたら なんかわかんなくてもほっとするだろうな。
いい子だから、合わせちゃいそう。
クロオーバーの平晏のラストの前編です。
12話かな。
真朱って名前はでてないけど、真朱さんだよ。
このところ目が疲れてるには、エツコたん本人ですww
お礼のハンカチ添えるあたりが、育ちの良い人っぽいよね。
そそ、平晏のラストに行く前(前編)で女性探してた時ね。
名前を書くところ。 元気が良いのがいるけど今が体調くずしてるのが深雪で
薙刀使う人が真朱だね。 エツコたんはちゃんと読んだでしょうかね?
読んでて 最後の最後まで意味不だったエツコたん
全く同じレベルでございますwwww
写メ撮ったの覚えてるけど その時も「あ~良いお写真撮れた」ぐらぃしか思ってない天然の真朱
スマホの待ち受けにしたのだって何気ない行動
女子学生が「見せてください」ってワイワイ言ってきても まだ気が付かない能天気な真朱
恥ずかしいほどまさに自分を見てるみたいだったわよ~~wwww_| ̄|○
大和君 書いてくれてありがとぅ♪
真朱にお友達が出来てきてる事が嬉しいわぁ~(//∇//) テレテレ
↓ ええ まだ クロスオーバーは全部読み切れてませんです><
確か 藍色さんのお話で止まっています
早々に紙化して読むぉ なんせ紙化しないと読めないし頭の中が「!!」の意味不になるのですよ
夕食後にクロスオーバーお邪魔しますので(。ゝ∀・)ゞヨロシクゥ♪
ここ笑ったw
>お礼のハンカチを添えて
こういう人好きだよ
密かに真朱さんにはクロスオーバーにも会話の中で出てもらったんだが気がついたかな?
わかります。
BLは少女漫画です。
へたすると少女漫画よりずっと純愛な感じがしますね。
美しい男子ふたりじゃないと拒否反応出る人多いと思うな。
>生殖行為の生々しさを忌避する少女性
あぁなるほど。 そういえば一時期流行った韓流ブームのドラマも
そんなんでしたよね。 オバサマたちがみんなはまりまくったやつ。
日本のドラマはみんなすぐベッドインしちゃうのに
韓流ドラマは純愛だって盛り上がってたっけ。
真朱さん、薄い本、読みましたねww
佐保ちゃんに見つからなくて良かった_(L〃_ _)ノシバンバンバン‼
とりあえず、妹さんよりも先にお母さんに発見されて良かったですな。