儚き恋
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/01/07 14:21:22
あなたは知っていただろうか
寒い部屋でベッドの上で
陽さを抱えて想うことは
すべてあなたのことばかり
そんな夜が続いたことを
仕方のないこと
私の愛は届かない
手を伸ばせばそこにいるのに
触れられない距離がそこにある
だから恋は空回り
もう少し素直だったら
もう少し言葉があれば
あなたに伝えられるのに
障害になるものは何もない
心根が少し足りなかったせい
でもあなたには彼女がいる
かなわない恋と知りながら
たった一つの障害が私を苦しめる
彼女をうらやむ気持ちなど
もってはいけないことだから
好きで好きでこんなに好きで
あなたの存在すら憎みそうで
別の人なんか考えられない
こうして見つめるだけでいい
本当は気づいてほしいのに
きっと彼女に笑顔を見せるのね
肩寄せ合って歩くのね
そんな思いを抱える自分が憎らしい
幸せになってほしい
だたそれを願うだけでいい
寒い街に出かけでも
想うはあなたのことばかり
人ごみの中でこんなに寂しいなんて知らなかった
でももういい
捨てに来た想いを風に乗せて