牧野『西瓜喰う人』『青白き公園』『吊籠と月光』
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/01/14 23:34:55
さて、今回は昭和初期の作家、牧野信一の小説を幾つか紹介したいと思います
西瓜喰う人
http://www.aozora.gr.jp/cards/000183/files/45419_39804.html
青白き公園
http://www.aozora.gr.jp/cards/000183/files/52894_42657.html
吊籠と月光と
http://www.aozora.gr.jp/cards/000183/files/45214_18527.html
牧野信一は今ではマイナー作家ですが、
太宰治や坂口安吾に大きな影響を与えた作家で、
初期は私小説から、中期以降幻想的な作風に代わってきています。
で、
上に挙げた三篇はどれも”創作”そのものをテーマにした作品で、
創作してる作家が主人公だったり、あるいはその作家を観察する物語
あるいは自分を3つの人格に分けて創作する話など、
独特の技巧を使った他に無い作品です。
それ以外にも幻想文学として傑作と名高い
『ゼーロン』『酒盗人』など衒学に満ちた作品もありますが、
どれも牧野の悪戯心とセンス、そしてユーモアが光る
日本のチェスタトンとでも言うべき作家さんですねー