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相棒 seaon16 感想文

相棒 seaon16 第14話 300回記念スペシャル「いわんや悪人をや」後篇
テレビ朝日 水曜夜9時~
▼最初からネタバレご注意!
次々と懐かしい顔ぶれが登場した前回と比べると、後篇は地味でしたね。
青木のミッションインポッシブルかぶれが分かったところから始まりw
結局常盤臣吾がどのようにどのくらい関わっているのかが焦点となりました。
私は前回の感想で、臣吾は関わってはいるものの、殺人自体は犯していないのではないかという
推理というか直感みたいなものを披露しましたけど、どうもこれが大外れだったようで。
分かってみれば今回の事件、ほぼ全部が臣吾の仕業でした。
今回の手紙はもちろん、シーズン15で美彌子に届いたヤロポロクの手紙ですら臣吾の捏造だったのです。
臣吾はロシアで拘束された時に、ヤロポロクを殺す指令を受けました。
彼に白羽の矢が立ったのは、傭兵の経験があったからでしょう。
拘束を解くから殺せと言われたのか、それとも金目的だったのか。
それははっきりしませんでしたが、何となく後者のような気がしますね。
臣吾は瀬戸内や蓮妙に見せる人懐こい顔とは全然違う、裏の顔を持っていたのですね。
サブタイの「悪人」は臣吾のことなのでしょう。
普通の情を持つ人間なら、いくら戦地で上官の命令とはいえ、まったく利害関係のない他人を殺すには、
かなりの抵抗を感じるようにできています。
だから戦地から帰ってきた人の中には精神を患う人が結構いるのです。
しかし臣吾にはそういう感情がないということは、一種のサイコパスなのでしょう。
戦場ではそういうサイコパスは重宝され、戦果を挙げれば英雄と讃えられたりもしますからね。
ロシアから命じられヤロポロクを殺した臣吾は、やはりまったく何も感じませんでした。
しかしヤロポロクの家で、美彌子と娘のマリアの写真を見つけ、臣吾は美彌子に恋心を抱いてしまいます。
いくら美人でも娘と一緒にいる写真で好きなってしまったところを見ると、
臣吾にはマザコンの気があったのかもしれないですね。
そして美彌子につきまとっていた臣吾は、美彌子を監視する坊谷を、美彌子を害する者として殺してしまいます。
しかし不思議なことに、個人的な理由で殺人を犯した臣吾に、悔恨の念が生まれます。
戦争や人からの命令での殺人では、そんな感情は芽生えなかったのに、一体どうしたことか。
私が思うに、これはそういった外部的な理由ではなく、臣吾が美彌子に恋をしたからだと思うのです。
脚本家の考え方とは違いますが、そっちの方がロマンチックではないでしょうかね?
恋をし、誰かを大切に思う気持ちを覚えてしまったから、殺人を後悔するようになったという。
そして坊谷をちゃんと家族に供養させてやりたいという気持ちから、
自ら埋めた死体を自ら掘り返してみせるという面倒な行為に出たというわけです。
いやー、これはわからないですよ。
臣吾の特殊な性癖をきちんとつかまないとわからない。
そしてまた、大風呂敷を広げて小さく畳む輿水氏の悪いクセが出てるような気がしますねw
前後篇を通して15分枠拡大という、結構な尺でしたけども、そこまでやるほどのストーリーではなかったような。
いつもの1時間枠に収まるストーリーを、さんざん引き伸ばした感がすごいんですが…。
1時間でスッキリまとめてあれば、またちょっと評価も違ってきたと思うんですけどね。
正直雛子の得度とか青木のMIとかいらなかったでしょw
まぁ雛子の話は恐らくこれからへの布石ではあるのでしょうけどね。

▼ヤロポロク終了
美彌子の初登場の回からずっと引っ張ってきたロシアのスパイ・ヤロポロク。
今回臣吾に殺されていたことが分かり、やっとこの事件も収束したかなと思います。
アメリカに亡命したものの、アメリカも持て余し、わざとロシアに居場所を漏らして殺させるという、
悲惨な運命をたどったスパイでした。
美彌子にしてみれば、愛する男性であり、愛娘の父親でもあり、どんな形でも生きていてほしかったでしょうね。
彼の死を知って、誰にも見られないよう空き部屋で号泣してました。
しかしこれで、ヤロポロクとの間の娘は強姦されて出来た子供だという美彌子の証言を
否定できる人は誰もいなくなりました。
彼女のこれからの身分は安泰と言えますね。




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