少子化問題が、ミサイルよりやばい件
- カテゴリ:ニュース
- 2018/02/15 00:24:27
イギリスのテレビ局も驚愕した日本の「国難レベルの人口減少」
「この島国で本当にそんなことが…」「新書大賞2018」(2月10日発表/中央公論新社主催)で2位に輝いた『未来の年表』は、昨年6月の発売以来、43万部を超える大ベストセラーとなっている。すでに台湾で翻訳出版されるなど、日本が少子高齢化にどう立ち向かうか、世界がその動向を注目している。とくに強い関心を寄せるのは、同じ島国であるイギリスだ。
イギリス人の寄せる関心
「いまの日本は少子高齢化が進み、人口が大きく減り始めています。日本の総人口は約1億2700万人ですが、このままだと50年で3分の2の数になり、100年で半減していく。
100年あまりで人口が半減しようとしている人口大国は、世界の歴史のなかでもひとつもない。北朝鮮のミサイルの脅威や大災害と同じように、国家を滅ぼし得る脅威であり、これを私は“静かなる有事”という言葉で説明しています」
43万部を超える大ベストセラー『未来の年表』著者の河合雅司氏が語る、こんな言葉が英語に翻訳されると、目を見開いて、「Oh really?」と声を漏らした人がいる。
イギリスのテレビ局「チャンネル5」のニュース特派員として来日し、このたび河合氏にインタビューを行ったピーター・レーン氏だ。
彼はもともと、日本のロボット技術について取材するために来日した。しかし、その取材過程で日本の少子高齢化、人口減少問題の深刻さを知り、取材予定を急遽変更して、河合氏にテレビ番組出演を申し込んだという。
そして、ピーター・レーン氏の取材は、日本旅館・星のや東京にて実現し、この時に取材された内容は、先月、家族向けニュース番組内で報じられた。
その番組名は、「How can Japan solve its population problem?」(日本はどうすれば人口問題を解決できるだろうか?)である。
放送時間が限られていたために、河合氏が出演した時間もわずかだった。だが、インタビュー中のピーター氏は、「OK、OK!」と、河合氏の発言内容に興奮する自らを落ち着かせながら、日本でまず何が起こっているのか? なぜ日本でこうした問題が起きているのか? に強い関心を寄せた。
河合氏が冷静に語る。
「先進国に共通したことではあるが、文化の成熟とともに婚期や出産の時期が遅くなる傾向があり、結果的に生涯を通じて、ひとりの女性が出産する子供の数が減っていってしまった。一方で日本は長寿化が進み、高齢者の数は増えていくわけです。
では、なぜ日本で少子高齢化問題が起きるのか? 日本が島国で外国との接触が少なかったこともあって、移民を受け入れることには消極的だったところがある。
また、第2次ベビーブーム以降の団塊世代ジュニアの働き方が変わったという要因もある。独自の終身雇用に限界が来て、非正規雇用が増え、所得が不安定となり少子化を加速させた」
河合氏の発言に、ピーター氏は「この人口問題の臨界点はいつと見ているのか?」と問うた。その表情からは、河合氏に会った時に見せた笑みはもう消えていた。
これに対して、河合氏はこう答えた。
「2020年には女性の人口の半分が50歳以上の社会となる。それについては、出産適齢期を過ぎた女性が、日本の女性人口の半分を占めるという見方もできる。そうなれば少子化は一気に進むでしょう。機械的な計算をすれば、西暦3000年に日本の人口は2000人になると試算されています」
「2……thousand……people?」
ピーター氏の開いた口は、なかなか塞がらなかった。
河合氏への取材を通して、ピーター氏は日本の人口減少の問題をどう考えているのだろうか?
日本の人口問題が海外でどう見られているのかに強い関心を抱いていた私たちは、ピーター氏への「逆取材」を試みた。
イギリスで生まれる3人に1人が移民の子
―河合氏の話を聞いてどう感じた?
日本の人口減少問題が、北朝鮮のミサイルの脅威と同じように深刻であるということがわかり、非常に興味深い。
しかし、ミサイルの脅威のようには、人口減少の恐怖というのは直に感じとれるものではない。問題を実際の危機として実感することが難しいところに問題があるように感じた。
―イギリスでは、日本の人口減少問題がどの程度認知されているのか?
イギリス人は、こうした問題が日本で起こっていることをまだまだ知らない。イギリスでは移民を多数受け入れており、2030年まではむしろ人口は増え続けるだろうと言われている。
一方で、年金や福祉、医療の負担が増え続けていることがにわかに問題となっている。その一環で、ゆくゆくは高齢化社会について議論が必要だということをゆっくりと気づいている最中だ。日本は人口が増えるイギリスとは真逆の状況にあることに気づき、驚いている。
―日本では移民に対して消極的だが、それをどう思う?
私自身は多文化な環境で育ち、ヨーロッパ人というアイデンティティを持っている。しかしイギリスで生まれる子供の3人に1人が移民の子供になっている一方、仕事・学校・医療のサービスが十分に受けられないという、ネイティブ・イギリス人が多くいるのも事実。
結局、多くの人がブレグジット(EU離脱)を選んだのも、移民が溢れすぎているからだ。……移民と純粋なイギリス人とのいい比率を知っていれば私は今頃、総理大臣にでもなっていただろうね。
移民はたしかに効果的だが、戦略的、かつ選択的になる必要がある。産業の中で人材が足りない場所を国が見極めてマッチングするとか、コントロールすることが大事だろう。
―イギリスもいずれは日本と同じ道を歩むのではないか?
イギリスは若い移民労働者に頼っているところが大きく、ネイティブのイギリス人の出生数を増やす政策などは行っていません。ブレグジット後がどうなるかもわからないし、同じ島国であっても、イギリスはヨーロッパ大陸との距離が近い。他国と距離がある日本と決定的に違う点だ。
とはいえ場合によっては、ゆっくりだがイギリスも日本と同じ道を辿ることもあるかもしれない。そういう意味で今後の日本の動向は注目に値する。日本はロボット技術が進んでいるということもあり、それが答えになるかどうかはわからないが、ひとつの対策として、その可能性は高いのではないか。
テレビである公務員が「独身税を導入すればいい」という案を出しましたが(去年島根県で炎上したものとは異なります。)果たして年収300万円の人が月8万円の税金が払えるか?世間知らずもホドホドにしろとバッシングを受けました。
確かに待ったなしですが、正解は何なのかというと難しいものです。
全くその通りだと思います、
国として、、何をどう考えてるのか?
現在の世界人口は76億、毎年8700万人の人口増加で、2030年までに86億になるんだとか。
そりゃアフリカで飢餓が起きてるから助けようとか言って、1人の女性が8人も生む子供を助けてるん
ですから増えて当たり前です。
貧乏で娯楽がない国の方が子供が多い。
特に戦争直後とかは多産になりやすいのに、そこらじゅうで戦争。
日本ももう一度くらい戦争しないとダメかもね。
命の重みのわかってない奴らが平和を謳歌しているんですから、増えるわけない。
国が少子化対策に乗り出したのって1999年ぐらいで、全然結果を出せてません。
日本はもうヤバいので、外人をアニメで洗脳しよう
客層は年々高齢人口も増える一方、そのため若いものには、
任せておけない分野もあります。
生態系のアンバランスだと感じる
少し、人間が少なくならないと
それがどうしてなのか
理由を明確に述べられないが
そう感じている
「課題先進国」ニッポン
日本での人口問題に関心を示しているのは、何もこのたび取材に訪れたチャンネル5だけではない。
イギリスの週刊新聞「エコノミスト」では、「日本は世界史上最も高齢化の進んだ社会になる」、少子高齢化で「大きな損害を被る」国だとして日本は取り上げられている。その内容もかなり具体的だ。
<日本の高齢者比率は長いあいだ世界最高を維持しており、今なお比率は高まっている。2010~50年期に、日本の被扶養者率は40ポイント上昇し、2050年までには、被扶養者数と労働年齢の成人数が肩を並べるだろう。過去を振り返っても、このような状況に直面した社会は存在しない>(『2050年の世界 英『エコノミスト』誌は予測する』)
他方、人生100年時代の人生設計について論じてベストセラーとなった『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』著者のリンダ・グラットン氏も、安倍政権が目玉政策に掲げる「人づくり革命」の具体策を検討する「人生100年時代構想会議」の有識者議員の一人に起用され、少なからず日本に関わり、この先を注視することになる。
なぜそうまでして、日本に関心を持つのだろうか。河合氏は言う。
「イギリスをはじめとして、世界は今後人口が増えていく傾向にありますが、じつは2060年頃には、高齢化と人口減少に傾くとされています。
まだまだ先のことのように思えますが、すでにこの問題に関心ある人たちは対策が必要であることを自覚しているのです。
人口問題は対策をとっても効果が出るのに、20年は必要とされる。そうしたなか、先行する日本がどう動くのかに関心が高まっているわけです。
逆に言えば、これは日本にとって大きなチャンスです。日本はこれまで多くのことを海外に学んできましたが、この危機を乗り越えれば、今度は世界が、日本に学ぶことになるのです」
誰かがどうにかしてくれる時代は終わった。「国難」である少子高齢化問題に対して、自分たちには一体何ができるのかを、たとえば『未来の年表』を手がかりとして、ひとりひとり考えなければならない。そんな「課題先進国」に私たちは生きている。(取材・文/安部次郎)