むかしむかし、それはまだ、おさむさんがちょんまげをゆっていたころ。

今からやく１８０年前もむかーしむかしのおはなし。



江戸の西の国、土佐という国の、小さな小さな村、
なかはま村に、まんじろう、そしてかぞくのまんじろうのおかあさん、まんじろうのおにいさんがすんでいました。



まんじろうのおかあさんとおにいさんは、
病気だったため、まんじろうはふたりのために
てらこやにも行かず、、毎日、毎日せっせと魚をとって売る仕事をしてかぞくとくらしていました。



まんじろうが１４さいになったある日のこと、
この日まんじろうは魚を取る仲間といっしょに魚をとりに海へ船で出かけていきました。



しかし、まんじろうは仲間たちとともに、
船がこわれてしまい、海にほうりだされてしまったのです。



くる日もくる日もなにもささえのない海を
まんじろうと仲間たちはただただ、



ざぶーんざぶーん



と波に流されるばかりでした。







まんじろうと仲間たちはくる日もくる日も
流され、それは５日ばかりつづきましたが、まんじろうと仲間たちはあきらめませんでした。



そして運よく、島に流れ着きました。



しかし、そこは土佐の国から、とおいとおい人が誰も住んでいないさびしい島でした。



運よく島に流れついた、まんじろうと仲間たちですが、
そこから、だれもいない島できびしい生活がはじまったのです。



毎日毎日、まんじろうと仲間たちはその日をいっしょうけんめい動いて生活しました。



島での生活は、海にながされていたときよりも何倍も何倍も多い時間でした。



もうすぐ島についてから三つの月がすぎようというころのある日、まんじろうと仲間たちは島へ近づく船を見つけました。



船も、まんじろうと仲間たちをみつけ、
ぐんぐん、ぐんぐんこちらに近づいてきます。








　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく。









※注釈

土佐の国は現在の高知県。
中浜村は、現在の高知県土佐清水市中浜にあたる。



万次郎と仲間達が流れついた島は【鳥島】伊豆諸島の島の中のひとつ、東京の約南６００ｋｍに位置する島。
所属地域は東京。

この島で万次郎と漁師仲間（計５人）が暮らした日にちは１４３日。


日記の一部はアノニムのアドリブです<(_ _；；)>
あしからず；；