弟の夫 感想文
- カテゴリ:テレビ
- 2018/03/13 16:17:42
弟の夫 第2回
NHK-BSプレミアム 日曜夜10時~
▼悪影響
今回は大体4つのエピソードが綴られました。
最初は娘の夏菜が親友のユキちゃんにマイクを紹介しようとするのですが、
ユキちゃんが両親にマイクが同性愛者であることを言ってしまっていたためか、
両親に反対されて会わせることができなくなったお話でした。
その後夏菜が「悪影響」という言葉の意味を弥一に尋ねたため、
弥一はユキちゃんの両親がマイクに会うと悪影響があるから娘を会わせたくないと
言っているのかもしれないと疑心暗鬼になってしまいます。
結局真相はわからないのですが、弥一はもし夏菜がレズビアンになってしまったらと考えると、
さすがに心配になって夢にまで見てしまいます。
しかし後日、元妻の夏樹は、愛し合っているならかまわないと一言で切って捨てます。
この女は本当にサバサバしてますよね。
私ならやっぱりちょっと考えてしまいます。
確かに今そういうことにこだわる時代ではなくなってきていますし、自分は許容はある方だと
思うのですが、一方で「孫の顔が見たい」と思う親も少なくないと思うのです。
悪影響に関しても、影響があろうがなかろうが、性別違和は自分の内の問題なので、
近くにそういう人がいなければ、悶々と悩むことになるだけだと思うのですが、
そういう知識に触れる機会がなければ、性別違和にならずに一生過ごす人もいるかもしれないとも思います。
ただ情報社会の現代において、一生LGBTの情報に触れずに過ごすのはまず不可能。
やはり悪影響と考えるのは、自分とは違う人間への拒絶反応からくる差別のように思いますね。
▼カミングアウト
次は、前回折口家の様子をうかがっていた男子中学生・一哉のお話でした。
この子は夏菜の友達の兄で、夏菜からマイクのことを聞いて知っていたのです。
一哉の恋愛対象は男性で、そのことで深く悩みマイクに相談したかったようなのです。
マイクと弥一の前で泣きじゃくる一哉を見て、弥一は涼二にカミングアウトされたのも、
ちょうどこのくらいの年頃だったことを思い出します。
涼二もこんなにつらかったのかと思うと、偏見に満ちた自分の態度を後悔するとともに、
そのことを謝る前に涼二が死んでしまったことに、改めて寂しさを感じたことでしょう。
▼温泉旅行
テレビで温泉の様子を見たマイクと夏菜は、温泉に行きたがります。
しかし弥一とマイクと夏菜では、夏菜が女湯に1人で入らないといけなくなってしまうので、
弥一は夏樹を誘って温泉旅行に行くことにしました。
大きな富士山が見えるところだから、どのへんでしょうかね。
山梨方面か、ひょっとしたら箱根でしょうか?
一見すると、子供連れの夫婦が外国の友人に日本を案内して旅行しているように見えますが、
その実夫婦は離婚していて、外国人が弟の夫であるという、奇妙な関係に弥一は感慨深げ。
ていうか再婚してもいいじゃんて思いますね…。
夏樹は今までのように仕事に通い、弥一が家事と育児をする、でいいじゃないですか。
弥一も無収入ではなく不動産の賃料が入ってくるのだから、無職でも気が引けることはないでしょうしね。
温泉旅行は無事終了、弥一はマイクと一緒に温泉に入るのにも抵抗を感じなくなってました。
▼古い友人
弥一は自分と涼二の高校時代の友人・加藤に久々に再会します。
加藤は涼二の死を知っていて、高校時代に借りっぱなしだった本やCDを返したいから、
家を訪問したいと言います。
そしていざ加藤が家に来て、弥一がマイクを正直に紹介しようとしたところ、
どうやら加藤は涼二とマイクの関係を元から知っているようでした。
加藤にカミングアウトしていた、しかもマイクとの関係を知っているということは、
高校卒業後も涼二は加藤と連絡を取り合っていたということに気づき、
弥一はちょっとした違和感を覚えると同時に、恐らく自分の他にもカミングアウトできた
友人がいたことに、ちょっとほっとしたのではないでしょうか。
このエピソードが次回に続くかどうか分かりませんが、私的には弥一と加藤が
もっと涼二のことについて話すシーンが見たいですね。
次回は最終回、3回しかないのであっという間ですね。