friend-名も無き物語-第27章 その①
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/05/01 22:12:11
friend-名も無き物語-第27章 その①
ーfriend-名も無き物語-第27章 ワラビ、頑張る!!ー
「ということは結構吹っ飛ばされたんだな・・・・・・
私たちも今急いで塔を降りている。お前も
何とか塔の入口を目指してくれ。」
とシルバルトは電話越しに
ワラビへ向かってそう言うと続けて、
「もしどうしても出てこられなければ、狼煙で
現在位置を教えてくれ。この辺はあまり電波が
良くないからGPSが正常に機能しないようでな。」
とシルバルトは電話越しに
ワラビへ向かってそう言ってきた。
「う、うん・・・・・・わかったよ。」
とワラビは電話越しにシルバルトへ向かってそう言った。
「では、出てこれたら塔の入口で落ち合おう。
無事を祈ってるぞ。」
とシルバルトは電話越しにワラビへ向かって
そう言うと電話は切れてしまった。
「・・・どうやら自力で塔の麓まで目指すしかないよう
ね・・・・・・。そこまで遠くないしなんとかはなると
思うけど・・・・・・。」
とワラビは携帯の画面に表示されている終話ボタンを
タップし携帯をバッグにしまいながらそう言うと続けて、
「幸いまだメガシンカは続いているようだから
なるべく元に戻る前に辿り着かないと・・・・・・。」
とワラビはそう言うと天高く聳える塔を
目指して歩き出した。
「あっ!ワラビ!」
ワラビが迷宮のような森を抜け出ると
そこでカゲロウ逹と丁度出くわした。
「あっ、みんな。何とか戻ってこれたよ。」
とワラビはカゲロウ逹に向かって
嬉しそうに微笑みながらそう言った。
「おお、特に目立った傷も見当たらないし、
無事で本当に良かった・・・・・・。」
とシルバルトはワラビに向かって
嬉しそうな笑顔を見せながらそう言うと続けて、
「・・・・・・にしても、こんな目に遭わせたあの
ゲンガーはゆるしておけんな・・・・・・モフラウドは
無事追跡できているであろうか・・・・・・。」
とシルバルトは怒りに手をギュッと
握りしめるとそう言ったその時、
シルバルトの携帯の着信音がその場に響きわたる。
「おっと、そう言っていたら連絡が来たな。」
とシルバルトはそう言うとバッグから
携帯を取り出す。
「もしもし、ああ・・・・・・そうか・・・・・・
・・・・・・・・・?えっ2カ所?
・・・・・・!天候がおかしい?
・・・・・・わかった。私も向かおう。ああ。
彼らにも頼んでみる。では。」
とシルバルトは電話越しにそう言うと
携帯の終話ボタンをタップし
携帯をバッグにしまう。
「どうしたんですか・・・?」
とミスティアがシルバルトに向かって
不安そうにそう訪ねる。
「うむ・・・・・・モフラウドはあのゲンガーに関しては
見失ってしまったらしいが、追跡中にある場所で
異常なことが起こっているのを見つけたらしい。」
とシルバルトは不安そうにそう訪ねてきた
ミスティアに向かってそう言った。
「異常な事?」
と僕はシルバルトに向かって
そう聞き返した。
「なんでもこの大陸の北西部で、異常な天候に
なっているのが見えたらしい。今までそんな
光景は見たことないと言ってたな。」
とシルバルトは僕に向かって
そう言うと続けて、
「私はこれから原因を突き止めに現地に向かう。
ただ、もしよろしければ君達にも現地の調査を
お願いしたいのだが・・・・・・いいかな?」
とシルバルトは僕達に向かって
そう聞いてきた。
「もちろんです。すぐ行きましょう!」
とカゲロウはシルバルトに向かってそう言った。
「いや、君達は今日はウィンドラギルドに帰り
なさい。」
とシルバルトはカゲロウ達
メンバー全員に向かってそう言ってきた。
「えっ!?どうして?」
とピカノンはシルバルトに向かって
不思議そうにそう訪ねた。
「実は、その異常な天候の影響か、非常に強い
雨雲が南西に向かっているらしい。そんな中
夜に君達を行かせるのはさすがに気が引ける。」
とシルバルトは不思議そうに訪ねてきた
ピカノンに向かってそう言うと続けて、
「それに、今日の試練でみんな疲れ切っている
はずだ。恐らく雨が降る前にギルドに戻るだけで
精一杯だろう。」
とシルバルトはカゲロウ達
メンバー全員に向かってそう言った。
「そういえば・・・確かにクタクタ・・・・・・
って、あれ・・・・・・?」
とワラビがシルバルトに向かって
そう言うと彼女の身体を光が包み込み
光が収まると彼女の身体は
元に戻っていた。
「あっ・・・・・・元に戻っちゃった・・・・・・。」
と元の姿に戻ったワラビは
残念そうにそう言うと続けて、
「あと何か・・・・・・さっきより疲れが・・・・・・。」
と元の姿に戻ったワラビは足元を
かなりふらつかせながらそう言った。
「やはりいつもより大きなエネルギーを背負い
続けていたせいか、その反動で体力を消耗して
いるんだな。」
と足元がかなりふらついているワラビを見て
シルバルトはそう言った。
「確かにこんな状態でまた冒険に行っていたら
ワラビの体がもたないな。今日はすぐに帰る
ことにしよう。」
と足元がかなりふらついているワラビの
様子を見てカゲロウはそう言うと続けて、
「ワラビ、きついならおぶっていくけど
どうする?」
とカゲロウは足元がかなりふらついている
ワラビに向かってそう訪ねてきた。
「うん・・・・・・お願い・・・・・・。」
とワラビは足元をかなりふらつかせながら
カゲロウに向かってかなり辛そうに
今にも消え入りそうな声でそう言った。
「よし、すぐに山を下りよう。君達は明日
センターラインシティを北に進んできてくれ。
また明日随時連絡する。」
とシルバルトはカゲロウ達
メンバー全員に向かってそう言った。
「わかりました。」
とミスティアはシルバルトに向かって
そう返事を返した。
「僕はシルバルト君と一緒に行こう。
いいよね?」
と親方のウォーラルがシルバルトに向かって
そう聞いて来た。
「ありがとうございます。ウォーラルさん、
協力お願いします。」
とシルバルトは親方のウォーラルに向かって
そうお礼を言った。
「わかった。行こう。」
と親方のウォーラルはシルバルトに向かって
短くそう言った。
こうして、親方のウォーラルとシルバルトは一足先に
大陸の北東を目指し、カゲロウ逹は一度ウィンドラギルドへ
戻ることになりました。
ギルドに着く頃には夜になり、
空も雨雲で覆われていたのだった・・・。
その②に続く