海岸千匹
- カテゴリ:日記
- 2018/05/02 11:39:46
ひいては寄せる波に
裸足の足跡が消える
サンダルを手にして歩けば
あなたは微笑んでいる
遠くまで来ちゃったのか
あなたは微笑んでいた
はしゃぐ私を見ながら
でももう過去形
今は私一人
誰も微笑む人もなく
勘違いだったのだろうか
見間違えたのだろうか
一つ目の夏を過ごし
二つ目の夏を送り
三つ目の夏は来ない
ううん あなたは確かにいた
私の心に笑顔を焼き付け
誰もはがすことはできない
それほどに愛していた
あなたもそうだったはず
一歩が踏み出せない
あの微笑みが壊れてしまいそうで
まだ壊したくない
心が萎えてしまいそうで
だから私は海に来る
海岸に座り込んで
沈む夕日を眺めながら
明日も来るんだ
だから大切にしよう
そう思っていたのに
さようならの五文字は切ない
涙さえも受けとめない
胸の傷を包み込んで
もう都会へ帰ろう
あなたの居場所を知らないままに