紙の魔法使い
- カテゴリ:日記
- 2018/07/29 16:47:51
折り紙でたくさんの笑顔を
田島栄次 著
学研
田島栄次 著
学研
読了日:2018/07/28
あらすじ・要約:
全盲の折り紙作家であり、「折り紙大使」として、世界各国を巡った加瀬三郎氏の物語。
全盲の折り紙作家であり、「折り紙大使」として、世界各国を巡った加瀬三郎氏の物語。
気になった言葉:
その子ゾウは、ただ親ゾウを小さくしただけじゃないか。もっとかわいくないとなあ。
その子ゾウは、ただ親ゾウを小さくしただけじゃないか。もっとかわいくないとなあ。
感想:
目が見えないのに折り紙!?
・・・と思うが、加瀬氏が折り紙を教えた子供たちの中には、指が無い子、両手両足が無い子も含まれていた。
目が見えないのに折り紙!?
・・・と思うが、加瀬氏が折り紙を教えた子供たちの中には、指が無い子、両手両足が無い子も含まれていた。
目が見えなければ、紙を触った感覚を駆使し、指が無ければ手首や肘で、両手両足が無ければ(手伝ってもらいながら)口を使って、折り紙を楽しむ。
やってみたい、と思えば、なんとかその方法を探し出す強さが印象的。
やってみたい、と思えば、なんとかその方法を探し出す強さが印象的。
創作折り紙ができる健常者の人の頭の中がどうなっているのか、想像がつかないが、全盲なのに創作折り紙ができるというのは、もはや魔法使いとしか思えない。
そんな加瀬氏の代表作は「ハローフォックス」と名付けられたキツネの折り紙。
https://blog-imgs-115.fc2.com/r/a/n/randokukanso/20180729163517351.jpg
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このキツネを世界中の子供たちに教えまわっていた。
折る回数は6回のみ。
極めて少ない手順にもかかわらず、キツネの特徴がよく出ている。
しかも、シンプルなだけに紙の種類や、折り手によって、細身だったり、恰幅がよかったり、派手だったりと、キツネに「個性」が出てくる。
これは子供は喜ぶだろう。
極めて少ない手順にもかかわらず、キツネの特徴がよく出ている。
しかも、シンプルなだけに紙の種類や、折り手によって、細身だったり、恰幅がよかったり、派手だったりと、キツネに「個性」が出てくる。
これは子供は喜ぶだろう。
自分も趣味で折り紙をやっているが、複雑なモノに走る傾向がある。
それだけにシンプルな折り紙の、小さい子供から高齢者まで、誰でも楽しめるという、間口の広さには、うらやましさを感じてしまう。
それだけにシンプルな折り紙の、小さい子供から高齢者まで、誰でも楽しめるという、間口の広さには、うらやましさを感じてしまう。
ところで、「気になった言葉」に挙げたのは、加瀬氏が自信作の親子ゾウを近所の子供に見せた時に受けた「批評」
キビシイ!
キビシイ!
折り紙を人にあげる時は、ドヤ顔などしない方が身のためだろう。
「ハローフォックス」の折り方も載っているので、ぜひ、一度、折ってみて下さい。
この本の話をする時、ささっと折って、「これがハローフォックス」とか言うとカッコいい・・・かもしれないです。
探してみます。
それに言葉が通じなくても関係ないですし。
それにしても手が不自由でも、折り紙ができるというのは驚きでした。
やりたい!と強く思えば、なんとかその方法を編み出してしまうのですね。
こんな所まで行けるとは・・・。単なる紙の手芸ではありませんね。
それにしても目が不自由な子、手が不自由な子、そんな子供たちが
折り紙を折れるというのは、不思議なくらいです~。
ま、ベートベンは耳が聞こえなくとも作曲できたというから、
人間やる気があれば、できるものなのかも?
小学生向けの本のようなので、一気に読めますよ。
目が不自由な人は触覚が優れているらしいので、形が分かるのでしょうが、それでも想像がつかない世界ですね。
全盲の方が折り紙を折る?!
とても素晴らしい!
もし見付かったら、読んでみたいです。