Nicotto Town


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暗い青春

古い帯をほどき、帯芯のしっかりした生地で買出し用のリュックをつくる。
帯地は黒地のカバーをかけて、肩掛カバンにする。
派手な布地だと「非国民」と、憲兵に怒られる。
防空頭巾は古い浴衣をほどき、これまた古い布団の綿をいれて縫い上げる。
刺し子細工で丈夫に丈夫に仕上げる。
ほつれたり破けたりしたら、あて布をして丁寧にまつる。
せめてものおしゃれにと、ワンポイントに小花模様になるようにあて布する、
母は小学校の時に裁縫をならい、なんでも自分で塗ったそうだ。
母や叔母の世代はこんなことはあたり前の話。
セーラー服にモンペ姿で学校に通い、校庭でイモをつくり。
軍事教練で竹やりを手に、架空のB29を攻撃していた母たち。
その同じころ、顔も知らない叔父二人は、遠い南洋の空の下。
若い命を散らせていた。
遺骨すら帰国できなかった。

今の若い人がどれほど幸せか。

戦後、私がどれだけ幸せな青春をおくってきたか。

自由にものが言える、書ける世の中がどれほど稀有なことなのか。

機会あるごとに書き残していきたい。

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2018/08/15 20:38
祖父は戦争の話を一切孫たちに話すことはありませんでした 祖母は、面白おかしくきこえることだけを話しました 大叔母だけ、モウロクしたんでしょう、泣きながら朝鮮人の幼馴染を戦争中にいじめたことを話しました 自分の人生の中に、話したくない時代がある そんな経験をせずにこれた今のこの国の、自分の生涯がありがたく思います なんだかんだ言っても、国が制限することのない言論の場があることも 



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