蜻蛉
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/09/03 12:04:51
公園でトンボを見かけた
黒い羽を4枚持つ
黒いきれいなトンボ
そう あの人見たいにきれいな
捕まえる術もなく
広い野原がトンボには似合う
飛び回って餌を見つける
あのトンボの餌は知らないけど
狭い花壇より
広い野原の方が似合うだろう
あなたもそうだった
彼女のことをなんて思ってたんだろう
こっちを見て
私を見て
でも聞こえない
でも
あなたがもし飛べなくなったら
私も悲しむだろう
あなたを束縛したくない
生き生きしたあなたでいて欲しい
泣かないで行こう
たとえあなたが彼女と行ってしまっても
泣かない
泣かない
たとえ一人残されたとしても
夕べの海岸線に立つ
まぶしい光の中にあなたの背中が光る
もう追うこともないだろう
もう見ることもないだろう
さよならを決めた今から