夏の終わりに
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/09/23 23:40:17
真赤なゼリーの色が
今冷めようとしている
独り波打ち際に佇む私に
過去を降り顧みる事は許されなかった
柔らかな夏の終わりの日差しが
それを慰めていた
海鳥たちと見ていた
間もなく日が沈もうとしているのを
ただ影ばかりが長くなっていく
やがて私の足跡は波に消されていく
これから新しい何かが始まる
そう波の声が聞こえる
凝縮された潮の香りが
強く心の中に満ちてくる
それは海が流してくれた
涙の香りなのだろうか
また誰かが
新しい足跡を付けに来るのだろう
この夏の終わりの
この砂浜に
海には不思議な魅力がありますよね
繰り返し繰り返し訪れる波に波音
それに魂が吸い込まれそうな?
包容力
母なる海って解ります
潮の香り・・・
さざえのつぼ焼きの香り・・・
腹が減ってきた???
ただボーッと見つめて
「おっきいなぁ…」って呟いてますね
毎回毎回
帰る時には
「またね」って
毎回毎回です
夏の終わりころから
海は寂しくも見えます
激しさから静かさへ移っていく・・・
四季があるからより感じるのかも知れません
そう感じる人は
多いのではないでしょうか?
心に傷を受けていない人も
何かを感じるのが夏の終わりかな
その何かをポツンと海に砂浜に置いていく
そんな人もやはり多いのではないでしょうか
怒っているような?冬の海より
少し優しい秋の海なのでしょうか
秋が始まるから物悲しいのでしょうか
夏の終わりに見た光景の
一連目の印象が強く、強く
その後の静けさが身に染みるようです。
>また誰かが
>新しい足跡を付けに来るのだろう
まだ、終わり切っていないという希望を以って
夏の終止符を打たずに去って行くようですね
夏も終わると恋も終わる
よくある歌の歌詞のパターン
でも確かに流れに沿っていますよね
夏のざわめきは心のときめき
でも秋になると静けさの空間が生まれてきます
その中に何を見るのでしょうか
人それぞれに違っています
やはり寂しさ、涙になるのかな?
こちらもパターン化されているのかな???
夏の終わりと浜辺のとばり
もの悲しさの舞台に相応しいですよね
もえるひも独り浜辺にさめ落ちて
よせる涙に足跡もなき
恋愛と失恋。夏と秋。これは絶対コンボですよね。あれ! 私だけかな。