一杯のエスプレッソと一本の煙草ではじまるのが、いつもの朝のルーチン。そのエスプレッソマシンのポッド（珈琲の粉を圧縮したもの）が残り少なくなった。

数年前に、成城石井で取扱が無くなり、今年の春から有楽町のillyのカフェでも販売を取りやめた。ネットで検索しても売っているお店が分からず、残りも少なくなってきたので、滅多に使わない通販に頼ることにした。

UCCの業務用サイトで扱っていたのだが、珈琲以外の品物に目移りをしてしまう。喫茶店やカフェの必需品を扱っていて、ケーキの冷凍品やパスタや定食の材料など見ていて楽しい。

6,000円以上頼むと配送料が無料になるので、ポッドの他に麺つゆと冷凍製品のかき揚げを頼んだ。冷凍のモンブランにも惹かれたが、香川県民はうどんファーストだ。

午前中に配達が届き、午後から、二子玉の近くにある静嘉堂文庫美術館に出かけた。三菱財閥岩崎家の当主の所蔵品を展示している美術館。世界に三椀しか残されていない曜変天目を所蔵していることで有名。

曜変天目は特別展の時にしか展示されず、今日はなし。俵屋宗達の源氏物語の屏風もなし。何もなかった。

今日は生誕200年記念の松浦武四郎展。松浦武四郎は、伊勢生まれだけど、18歳で四国88か所を巡ったり、6回も蝦夷地を探索するなど、落ち着きがなかった人ですね。

武四郎は、希代の収集家で、その展示。古墳時代の勾玉や鏡。春秋戦国時代の矛もありました。勾玉はなぜ、あんな形なんだろう、思ったより中国の矛は、ちっさいななど、138点の展示を30分ほどで見学終了。

まだまだ、仏像や茶碗の良さが分かるほど、枯れてもいないし、お金もない。それに、アニメ鑑賞と古美術鑑賞の両立は難しい。家に戻り、ジョギングに出発。

折り返し地点のドトールで、アイスコーヒーを頼んだが、ショーケースの中に、和栗のモンブランがあった。お昼ごはんを食べていなかったのと、5kmを走った後のエネルギー消費のせいか、とても美味しそうに見える。

しかし、小銭入れの中には、硬貨しか入っていない。モンブラン480円に消費税8％を足すといくらになるんだと考えてもとっさに浮かばない。子供の頃に通ったそろばんが全く役に立っていない。

小銭入れの中も10円玉や50円玉がばらばらしていて、焦って数えようとしても判然としない。レジのお姉さんの目が「おっさん、頼むかどうか、はよきめーよ」と言っている。弱小企業とは言え、管理職なのに、数百円で、こんなみじめな思いをするとは。

和栗のモンブランはあきらめた。席に座って小銭を数えると530円。ぎりぎり足りていた。今日のことは忘れて、来週は、500円玉2枚持ってジョギングしよう。

ジョギングから帰り、炊飯器のスイッチを入れようと思ったら、なぜが、温かい。保温ボタンが押されていた。保温のまま、炊きあがったご飯。まっ、食べられる。

夕飯のあと、あんぱんを作ろうと、小麦粉をこね続けていると汗が噴き出す。なぜだか、ジョギングのとき以上だ。いつもより丁寧に、はかりで量り、生地を取り分けたが、2次発酵が終わると10個の玉が、仲良くお花のようになり、くっついていた。目分量で取り分けてあんこを包んだ。

そろそろ焼き上がりそうだ。計算どおりに行かない一日であった。