世界観
- カテゴリ:自作小説
- 2018/10/09 17:04:02
とっても遠い未来の昔、地球は一度滅び、再生した。それに最も関わる
一人の少女のお話。
創世神は怒っていた。感謝を忘れ神を信仰することを忘れた愚かな人たちを。
「しかし、我も人の子は好きじゃ。我は人の子の信仰がなければ
我はなくなってしまう。そうじゃ、あの子を下界へと遣わそう。
そうして、あの世界を作り直させるのじゃ。」
このとき、創世神以外にも創世神に作られた神が何柱かいた。
天使と時には呼ばれる存在である。
「それ、XXX、お前は今日から現在の地球の民を滅ばす準備をせよ。
お前が地球担当であっただろう?我の力を少し分けてやる。下界へ
行く際は、必ず憑依せよ。さもないと、堕天したことになるぞ。」
そして、彼女にはある一人の少女を憑依先として示した。
そんなことも知らず、いつものように普段通りの生活をしていた。
彼女の名は「杏奈」幸か不幸か憑依先に選ばれてしまった少女だった。
それからというものを彼女は覚えていない。否、知らない。実態は彼女
自身であるが精神はXXXに乗っ取られているわけで。ただ一回だけ
彼女自身も世界を見たことがある。そして、XXXに問いかけられた。
「そち、どんなものをモチーフにしたらよいと思うか?」
杏奈は夢と思っていたからこう答えた。
「ボクは..宝石がいいと思う。」
彼女のたった一言で世界は変わってしまった。新しく宝石の民は
作られ、本当の神話を伝え、杏奈はこの世界に一人だけの巫女となった。
最後にXXXはこう杏奈に言う。
「わらわの名は桔梗。お主は杏奈と言うのだろう?では、我らは
キョウと名乗ろうではないか。」そういい残して彼女は杏奈の中で
眠りに付いた。正確には眠ってはおらず、心の中にいるだけである。
そして、弱き世界とたった一人の巫女を守るために心の中でずっと
世界を見張っている。
あるとき、杏奈は自分の背が全く伸びないことが気になり、
桔梗に聞いた。すると、桔梗は平然と「杏奈にはわらわの憑依先として
ずっと生きていなければならん。杏奈が死ぬのはまたこの世界が
滅ぶときだけである。だから、お主の時を止めた。そうしなければ
神話が途切れ、世界が滅ぶ。あとは、お主はわらわの力を少し
分けた。巫女として必要な神と通じる力である。これを無理やり
分けたためにお主は半分神のようなものだ。神は衰えはするが
老いはせぬ。だから、安心せい。わらわがずっと一緒だ。
一人で寂しがることはないぞ。キョウは一人と一柱で完全体だ。
泣くでない。人の子はすぐ死ぬがその辛さはわらわにもわかる。
だからこそ、全ての民を統べることができるとわらわのご主人は
思ったのだ。」
これはとっても遠い未来の昔のお話。
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- つうⅡ
- 2021/01/07 12:50
- うむ!なかなか深い話ですね!
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