リンリーン電話がなる。

「もしもし、沖人です」
「後輩のNです。どうしたんですか、日記が更新されてませんよ」

「仕事の問題を片付けないといけなくて、週末、忙しかったんだ」
「それにしては、こまめにステプ訪問してますね」

「そうなんだ。仕事をしなければと思うと二コタがはかどるんだ。でも、二コタをしようと思っても、仕事ははかどらないんだ。不思議だな。運動量保存則とか熱力学の第2法則と矛盾しているんじゃないか」

「難しいこと考えなくてもいいですよ。先輩が女性を好きになっても、その女性は先輩を好きにならないのと一緒です。逆は真ならざりです」

「分かりやすいが、人を傷つけない例え方もあるだろう」
「問題は、片付いたんですか」

「素材が無くなって、しょっちゅうニコ店が閉店になっていたんだ。昨日、Pコインを投入して農園を拡張したから、もう、素材不足に悩まされることはないはずだ」
「誰が二コタの問題を聞いているんですか。仕事ですよ」

「なんとか間に合ったよ。土曜日に仕事をしなくて正解だった。それに土曜日は、お腹が痛くて仕事どころでなかったよ」
「食べすぎただけでしょ」

「スーパーで、野菜を採らなきゃと思って、湯麵を買ったんだ。作ろうと思って袋を開けたら、麺とスープしか入ってないんだ。作り方を読んだら、お好みの野菜とお肉を炒めて、麺に載せてくださいと書いてあるんだ」
「何か、問題があるんですか」

「てっきり、温めるだけの野菜たっぷりあんかけスープが入っていると思わせるような、美味しそうなパッケージだったんだ」
「買うとき、手に持ったら、分かるでしょ」

「分からなかったら、こんなことになったんだ。先月、ふわふわギモーヴを作り続けたのに、Pアイテムを身に着けてなかったので、何もいいことが起こらなかったことに匹敵する失態だ」
「それで、どうしたんですか」

「腹がたったから、3玉全部茹でたんだ」
「素ラーメンを３玉ですか。野菜を採ろうとして、炭水化物を大量摂取ですね。迷走する先輩の人生と一緒ですね」

「おかげで、日曜日は、夕飯までご飯が食べられなかったよ」
「ご飯は食べてませんが、信玄餅に塩豆大福にチョコパイ食べてましたね」

「仕事しようと思うと、休憩したくなるだろ。不思議と、休憩しても仕事はしたくならないんだ」
「わかりました、わかりました。それでは」

ツーツーツー