社(やしろ)
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/11/19 00:13:48
そこには社がある
森の奥深くに大きな社が
私はゆっくりと歩き
その中へと入っていく
深い緑の無数の巨木たちが
無言で私を見ている
彼らは何百年と
ゆっくりと呼吸をしている
そこにじっと立ったまま
参道を抜ける人たちを見続けている
神聖な樹液の香りが落ちてくる
日が遮られたうっそうとした山道の中
それは私の中にあるいくつもの想いを
見えない影のように同化していく
貴方たちは
いったい誰なのか
私の心の曇りを
一瞬に拭きさって
白い霧が立ち込めてくる
私をそっと包み込むように
ひんやりとした触感のなかに
一分の暖かさを感じ取りながら
私は社へと歩んで行く
ゆっくりと一歩一歩と
寒くなってきました
心も暖かさを求めているのかな?
どこか安心が出来る居場所を求め
さまよい歩いているかな
なんて思ったら
浮かびました
住宅地中にあります
夏には蝉が秋にはどんぐりがいっぱい
冬になると木々は葉を落し春に芽吹きます
近くの保育園の子供達の声が
たまに聞こえます
探検!いいですね
僕たちの小宇宙って感じ!
僕の家の庭の低い塀を乗り越えると
裏のアパートに出る
そこを通り抜けると
中学校の正門が目の前に現れる
ワープ!
僕は遅刻をしない?
思い出の宇宙はいつもそこにある
過去から変わらない現実と心の中に
近くの小さな貯水池にはびっしりとクレソンやセリが自生してて湧水が湧いていて。
子供の頃よく「探検」と称して一人で行って来ては親に叱られていました。^^:
ああいう場所って、異次元や異世界のような不思議な魅力がありますよね。(*^^*)