魔法使いの俺が異世界で本当の魔法使いになる 4
- カテゴリ:自作小説
- 2018/12/16 19:44:50
~ 魔法使いの適正 ~
「これだけの魔力量、多くの属性をお持ちで今まで魔法の修行をしたことないのかな?」
「そんな便利なものが有ったら、今頃使いまくりだわ」
「魔力量がこれだけあって、使い方を知らないなんて本当かな?」
「魔法使い魔法使いってうるせぇんだよ! そんなに魔法使いが偉いのかよ! 悪いのかよ!」
「いいえとんでもない。 昔は魔法使いが沢山居たのといわれてたかな、生まれた時からこれだけの適性がある人が居なくなったかな」
「何だよそれ、じゃあ彼女いない歴が長と生まれた時から決まっていて魔法使いかよ」
「彼女は関係ないかな」
「だったらお前が魔法を使ってみろよ、そうしたら信じてやるってぇの」
「残念だけど、僕は適性が無いから魔法使いじゃないかな」
「リア充爆発しろ!」
「ひいいぃぃ! そんな恐ろしい爆発呪文があるなんて!」
「・・・」
「でも何も起きないかな? ところで『りあじゅう』ってなにかな?」
「うっせぇよ!」
ここで一旦尋問は終わったが、後日また話をすると言え流れで終わり、他にも尋問管を連れてくると言う流れになった。
だが少し変わったことが有る。
牢には藁の寝床じゃなく簡易ベットが持ち込まれたし、トイレも樽じゃなく個室の付いた部屋に代えられたりだ。
まぁ汲み取り式なんだけども、豆に掃除してくれるから助かる。
それに食事が1日2度になった、文句を言って3度にしろと言ったら、兵士がびっくりして3度の食事にもなった。
どうやらこの世界では、食事は1日の食事は2度だけらしい。
腹減らんのかな?
あと食事の内容も確実によくなっている。
野菜くずの味のないごった煮から、ちゃんとした味付けのスープにパン。
肉も少しだが付いていると言う激変ぶり。
相変わらず牢屋の中だけど『魔法使い』って言うだけでここまで改善されるとは思わなかったぜ。
何と言ってもプライベートが格段に違うのが嬉しい。
今まで鉄格子しかなかったところが、ドアが付いてる個室だよ!
のぞき窓が有ってもトイレの中までは見えないし。
自虐っぽいが 童貞万歳 だね。
また1週間尋問管が来るまで待つのかと思ったが、今度は早かった。
2日で2人の尋問管が到着、更に大きな機材を使うと言う事で裏の部屋ではなく詰所全体に魔力測定器を配置、しかも助手付きだから仕事が早い!
2人は朝から来て色々やって居たけど、のぞき窓から見るに、かなり大きな装置だとわかる。
尋問管も助手も目の下にクマがあるから、殆ど寝ないで移動してきたんだろうな。
こうしてかなり大がかりな装置を設置し終わったが、尋問管も助手もヘロヘロ。
やっぱり翌日に事情聴取みたいなのがあるってことに。
俺が捕まって10日目か・・・
これが最後の事情聴取ですと言われ、また水晶球と金属板の前に座らされる。
前回は質問のたびに水晶球が青く光ってたが、まぁ嘘をつかなければ青色なんじゃないかと思う。
最初に100w位光った後は、そんな感じだったし。
ただ尋問管の後ろの謎装置がでかい。
今まで使っていた小箱の様なものとは違う。
樽みたいな大きな装置、試験管に入った色とりどりの薬品。
それらがガラスのパイプでつながっている。
唐突にそれは始まった。
「君に幾つか質問したいことが有る」
「何だよ」
「君の魔力は今までにない程凄い適正だと聞いた、だが不思議な言葉をその都度言っているとも聞く。 女性に関する事だ」
「だから何が言いたいわけ? こっちじゃどうか知らないが、俺の居た世界では30歳まで童貞だと魔法使いって言われるだけだ」
「そんなに簡単に魔法使いになれる世界があるのか、とても信じられん。 だがそれを聞いて納得のいくものもある。 魔法の修行をしていないのに適正だけは賢者と言ってもいい」
どうやらこの世界では別に彼女が居ようと居まいと、生まれた時から魔法の属性が決まっているようだ。
だとしたら、随分と酷い八つ当たりをしていた事になる。
ちょっと悪い事をしたな。