<最終回>西郷どん 感想文
- カテゴリ:テレビ
- 2018/12/19 15:02:29
西郷どん 第48回(最終回)「敬天愛人」
NHK 日曜夜8時~
▼久々国父
最終回を見てから少し時間が経っているので、復習しようと公式サイトに行くと
しばらく見てなかった国父チャンネルが溜まっていたので全部見てみました。
…だが全然復習にならなかった!
役柄と現実があいまってなかなか面白いワールドが築かれているので、興味がある方はぜひどうぞ。
国父チャンネルはまだ最後ではなく、24日に更新されるようです。これが最後かな?
▼西郷の最期
最終回である今回は、西南戦争に負けた西郷の最期と、暗殺された大久保の最期が描かれました。
まず西郷の最期ですが、史実では被弾し「もうここらでよか」と言い、
別府晋介に介錯されたというのが定説となっており、今までのドラマも
それに沿った形で描かれることが多かったのですが、このドラマでは何故か
被弾し倒れ「ここらでよか」と言って意識を失うという形で描かれておりました。
この最期には賛否が分かれておりますが、私的にはどっちでもいいかなという感じでした。
西郷が城山の戦いで最期を遂げたという史実には変わりはないですからね。
ただ、存在すればの話ですが、別府晋介ファンの方は残念だったかもしれませんw
別府はその直後、切腹して果てたようです。
西郷が死んだ時点で桐野・村田あたりは生きていたようですが、そのうち戦死または自刃しました。
ドラマでは桐野を殺したのは川路のように描かれていましたが、実際は川路は3ヶ月ほど前に
大警視(現在の警視総監)を罷免され東京に戻っているため、これはありえませんね。
まぁ彼らの今までの縁を考えての筋書きだったのでしょう。
ちなみに川路は西南戦争から2年後に病死しています。
日本警察の父と呼ばれる大人物でしたが、45年という比較的短い生涯でした。
また前回牢に入れられていた元鹿児島県令の大山綱良も、西郷に加担した罪で、
西南戦争後に斬首の刑に処せられています。
▼大久保の最期
大久保は、西南戦争の翌年の5月、明治天皇に謁見するため赤坂へ向かう途中、
紀尾井坂付近で6人の刺客に襲われ絶命しました。
その時、御者と従者が1人ずつついており、従者は逃げて無事でしたが御者は殺されました。
命を狙われて当然の、しかも政府の最重要人物であるのに、実に警備が手薄というか、
警備すらしていないのは、織田信長が明智に討たれた時と似ていますね。
その後政府の要人には警備がつくようになったようです。
刺客は石川県(加賀藩)の士族5人と、元警視隊の島根県士族1人の6人で、
元々征韓論の支持者で、士族の乱を地元で起こそうとするような札付きの輩でしたが、
川路は石川県人に何ができるかと言い放置し、事件後そのことを大変悔いたようです。
彼らが大久保を襲った理由は、斬奸状にもっともらしいことを書いていましたが、
正直内情を殆ど知らないなと思えることばかりで、要するに士族のプライドを奪われたからですね。
こぞって西郷ファンの鹿児島県人は、地元であるにも関わらず、
大久保の死に諸手を挙げて喜んだようです。
大久保の墓が青山墓地にあるのも、鹿児島だと墓が荒らされる恐れがあったかららしいです。
私は大久保ファンですので、彼の死が残念でなりません。
彼の頭の中には、死後20年間の国家計画が立てられており、
恐らく憲法も作ったでしょうし、間違いなく初代総理大臣にもなったでしょう。
伊藤博文のような品がない女好きが初代になることはなかったでしょうね~w
明治維新、薩摩視点だと、どうしても西郷が中心に描かれることが多いですが、
私は大久保個人の視点からも見てみたいと、ずーっと思っているのです。
生きているうちに実現するでしょうかね…。
▼総評
私は明治維新期の話が本当に大好きなので、今回の大河は大変興味深く拝見いたしましたが、
正直「ん?」と思うような箇所も多く、好きか嫌いかで言えばそんな好きではなかったです。
以前から言っていることですが、大河ドラマはどうしても主人公を「いい人」に仕立て上げるため、
これだけのことをやり遂げた人物ですから、時には清濁併せ呑むこともあったでしょうに、
清廉の人、敬天愛人の人というイメージを押し付けられているような気がしてなりませんでした。
またところどころ史実を完全無視している箇所があり、例えば上記のような西郷の死に方とか
そういうのはまだ許せる範囲なのですが、一番許せなかったのは「ふき」の存在ですね。
西郷と交流した薩摩出身の遊女ですんだならよかったのですが、慶喜の側室になったのはあかんわw
そのせいで新門辰五郎なんていなかったことになってましたからねw
また巷では、初回で糸が西郷の銅像を見て「違う」と言っていた伏線が、
回収されていないのではないかと話題になっているようです。
ドラマの西郷像を見ていれば、どう違うか分かるということなのだと思いますが、
やはりここは分かりやすく、もうワンシーンあってくれてもよかったんじゃないかと思いますね。
ただ本当に、主役の鈴木亮平の役作りや芝居に対するこだわりが凄まじいのが
1年を通して見ると伝わってきて、いい役者になったなぁと思います。
個人的には「精霊の守り人」に出ていた時のシャープな鈴木の方が好きですけどねw
私のように気にしない人も多いとは思いますが、
西郷ファンには苦情を言う人もいそうで、何故ここを変えたのか意図がよくわかりませんね。
切腹→介錯という絶望的な展開よりは、銃弾に倒れて空を仰ぎ見ながら死ぬ方が
同じ死でもソフトに感じられるからなのでしょうか。
西南戦争については、けんさまのおっしゃる通りですね。
兵を率いて進軍しているわけですから、攻撃的な意思があると取られても仕方ないですし、
恐らく西郷軍もそう受け取られることを承知の上での出立だったと思います。
少数で意見しに行くという案もあったそうですが、捕まって殺されるかもしれないと、
反対され実現には至らなかったようです。
視聴率に関しては、関東地区ではここのところずっと大河ドラマは低いですね。
大河の視聴率は内容に関わらず西高東低になる傾向があります。
東京では地上波の民放が1局多いのも影響しているのかもしれません。
いつも読んでくださってありがとうございました^^
視聴率は10パーセント前半でしたが、鹿児島では30パーセントだったらしいです^^
注目度がちがってたんですね.
僕も、糸の「違う」といってたシーンを思い出し、もうちょっとどう違うのかわかりやすいシーンがあってもよかったと思いました^^
一年間の日記おつかれさまでした^^