ほっかいどいんこ 煩悩の塩味
- カテゴリ：その他
- 2019/03/02 21:45:30
「煩悩の塩味」
生きていると泣きたい時がある。
つらい気持ちで 一人部屋の中で 声をころして泣くしかな
くて。世の中で たった一人になったような 孤独感に
さいなまれながら・・・。
そんなとき 肩にのせていた いんこが 心配そうに 頬に
顔をよせてきて そんな飼い主を慰めてくれるのだ。
「大丈夫？大丈夫？」
ああ どんなにつらくても こいつだけは わかってくれる
のだ いっぱい泣いたら 元気ださなきゃ！
「ああ！いんこ飼っていてよかった！」と 飼い主が陶酔
する瞬間である。
しかしだ。話がここで終わるわけがない、なんてたって
相手は 「いんこ」なんだから。
おいおい泣いておる飼い主の肩の上で 頬ずりするいんこの
「パクパク」という嘴の音が 耳にはいってきて「ん？」
となるわけだ。
涙を流しつつ 何か 気持ちにしらじらしたものが 流れ込み
いんこに顔を向けてみて 飼い主 愕然。
飼い主の涙すじを 嘴をあ～んと開けて 舌でなめてる いん
この姿が視覚に飛び込んでくるっていう寸法である。
その表情たるや 大きく開いた瞳がキラキラと輝き どこをどう
解釈しようにも 慰めている態度は微塵もなくて 「とっても
嬉しそう」にしかみえぬのだ。
愕然とした拍子に 涙もとまっちまうってもんである。
こりゃ一体 どーいうことさ！？
どーいうことさって なぁに いんこは まさしく 涙を
味わっておっただけなんである。
最初は「まさか・・・（－－；」と思うだろう。しかし、だ。
夏のある日 吹き出る汗を なめているのを目撃するに
至って 飼い主 確信するわけである。汗が出てるのを
慰めてもらっているのだとは 逆立ちしたって 勘違いでき
ぬからな。
そうなのだ、飼い主が涙にくれているのを あいつらは
慰める気なんて みじんこもなくて あまっさえ 嬉々として
今か今かと 胸高鳴らせて 待ってるのだ、と はっきり
指摘しよう。
飼い主の 幻想を ガラガラ崩壊させて すまぬが これは
まぎれもない事実である（きっぱり）。
涙も汗も いんこの食い物では ありませぬので 「飼い主
を慰めるいんこの図」の幻想も崩落したことだし おめおめ
いんこに 汗や涙（きいた話で申し訳ないが 血をなめる
いんこさんてのも おるらしい^^;）を 味わわせるのは
阻止したほうが いんこの健康の為にも 良いか、と
思われまする～。
