かけら
- カテゴリ:小説/詩
- 2019/03/04 09:32:02
小さいガラスの欠片と
大きな欠片
無理やり並べてハートの形にする
欠片の隙間から崩れていく
無理があると隙間風が吹く
あなたとの恋もそうだったのだろう
無理やりには愛は作れない
愛は心の中で育むもの
そっとそっと包み込んで
まばゆい光を放つもの
出会いの時からそれは
決められていたのだろうか
命の長さと深さ
もしそれが短く浅いものだったら
私たちはどうしただろうか
愛の媚薬をあげましょう
たちまち彼はあなたのもの
いつもどこでもあなたと一緒
あなただけを見つめている
そんなものは欲しくない
ひび割れた愛はもう戻らない
どんなに泣いても どんなに悔やんでも
手を差し伸べてくれたあなた
これが最後の優しさね
もう明日から別の人
いつかピースが重なり合って
ガラスのハートができた時
初めてあなたにさよならが言える
生きていくってこういうこと
愛するってこういうこと
今はさよならだけだけど
こんにちははいつか来る
そう信じている
だから今は泣いていても
思い切り涙を流すがいい