忘れ物
- カテゴリ:小説/詩
- 2019/03/20 11:37:39
あなたの残したたった一つの忘れ物
それは私の心
見失かったのだろうか
わざと見ようとしなかったのか
今は私の手のひらの上
つないで歩いた遊歩道
からめて歩いた枯葉の道
いつでもその手があったから
私はいつも安心していられた
そして信じられていた
一つ一つの別れに
違う原因があるのだろうか
私達のは何
私に飽きてしまったの
それとも違う道を行きたかったの
季節外れの暖かな日に
思い出すのはあなたのことだけ
寒かった季節を脱ぎ捨てて
日差し降る外に出ていても
心から離れないことが辛い
さようならは言わなかった
せめてもう一度会いたい
叶わないと知りながら
心が涙を流しても
去ったあなたを追いたかった
もう帰らない
もう帰れない
思い出を風に飛ばしたいけど
重すぎて飛んでいかない
心の欠片を載せているから
そうですね。またゆっくりとお話したいですね。