Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


季節


季節にはいつからかどこまでなんて線は引けない
いつの間にかやって来て
いつの間にか去っていく
空気の香りに気づかされたり
花の芽生えを目にしたり


あなたと出会った時もそうだった
冬のコートをぬいで
春のコートに着替えようとしたとき
そう あれは春の始めだったのか
冷たい風もどこかに飛んで


庭園を見に行ったとき
「これは三つ又の木だよ。
それしか知らないんだけどね」
そう言って笑った
名前など知らなくてもいい


知らないうちにやって来た春の盛り
桜が咲いて
チューリップも咲いて
鮮やかな庭も風になびく
でも自然に咲く花がいい


春を過ごして
夏に照らされて
秋に枯葉を踏んで
冬にひびが入ってきて


そう 2度目を過ごした後
あなたからの別れの言葉
どうして 何だったの
何があったの
どこから亀裂が入ったの


季節はしらんぷりで過ぎていく
私達の愛など知らぬままに
それは冷たいことだろうか
信じたくない
でもこれ以上引きずりたくない


そうね そうだね
短い言葉で幕は下りた
寂しい心が必死で涙をこらえる
なぜだろう
何を問うとも何もわからない


季節の線をまたいではいけない
そこには何が待っているのだろう
まだ暗くて何も見えないけれど
確実に次の季節はやって来る
だからそのまま待っていなければ


泣いていい
思い切り泣くがいい
涙で咲かせる花があるなら
芽を出すことを手助けしよう
失った想いを抱きしめたままで





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