<新番組>やじ×きた 元祖東海道中膝...
- カテゴリ:テレビ
- 2019/04/08 18:38:48
<新番組>やじ×きた 元祖・東海道中膝栗毛 第一話
BSテレ東 土曜夜9時~
▼どんな作品?
江戸時代の売れっ子作家・十返舎一九の「東海道中膝栗毛」を原案にした、
ブロマンスコメディ時代劇。
ブロマンスとはブラザーとロマンスの合成語で、相棒物を意味します。
制作は水戸黄門などで有名なC.A.Lが担当しており、
ドラマ制作にあまり金をかけられないテレ東にしては、しっかりとした時代劇になっています。
▼原作との違い
東海道中膝栗毛は、小学生の高学年くらいで子供用に現代文にしたものを読んだきりですが、
このドラマを見てまず思ったのは、こんなかったかな?というもの。
というのも、あまりに下品なストーリーだったので、原案というからには原作をかなり
いじってるのかなと思い、調べてみたのですが、驚くことに、原作ほぼそのまんまでしたw
つまり私が読んだ本が、子供用に当たり障りのないよう書き換えられていたということですね。
まぁ確かに子供に読ませたいような話ではないですw
ただ少し違うところがあって、喜多の子を宿したと嘘をついていたお壺という女は、
実際に子供を宿していて、弥次と喜多が喧嘩している最中に、産気づいた挙句
卒倒して死んでしまったという内容でした。
それではあまりに不憫な上、弥次と喜多の悪人ぶりが際立ってしまうため、
実は嘘だったということにしたのでしょうね。
弥次と喜多がお伊勢参りに出ることにしたのも、娶った早々に妻が死んでしまったことや、
お店をクビになってしまったことなどから、厄払いをしに行こうと考えたのでした。
あともちろん作者の十返舎一九も登場してはいませんし、
弥次と喜多が駿河出身ということになっていましたが、原作では武蔵国の府中でした。
▼弥次×喜多
「×」という記号は名前の間に入れると、実はカップリングの意味があることをご存知でしょうか。
なんでこんなタイトルにしたんだろうと思ってましたが、
原作のストーリーを調べたことで、そこに隠された意味が分かってきました。
原作では実は、弥次と喜多は男色の関係にあったのです。
原作では旅立った頃、弥次は50前後、喜多は30前後だったのですが、
10年以上前、喜多がまだ少年だった頃、弥次が手をつけて陰間、
いわゆる男の愛人にしたんだそうです。
この時代、陰間茶屋というのが普通に軒を並べており、今よりもずっと
男色に対する抵抗がありませんでした。
というのも、元々日本では女色を禁じる寺院や、
戦続きの戦国時代の戦場においても、男色が横行していたからです。
ただそんな戦国時代にも、豊臣秀吉などはまったく男色に興味を示さなかったと言いますから、
根っからの女好きの男も多かったでしょうし、差別感がなかったわけではないと思います。
ですが恐らく今の時代の方が、男色に抵抗がある人が多いのではないかと思います。
いつからこんなことになってしまったのでしょうね…。
今はだいぶオープンになってきましたけど、まだまだ差別は続いています。
ただこのドラマでは、そんな2人の関係までは描かないようです。
原作でも恐らく、30男になってしまった喜多に、弥次は性的な興味を示さなくなったのか、
恋人のようにはなかったと思いますが、子供向けの本しか読んだことがないので何とも言えませんw
まぁ和田正人と松尾諭の色事などまったく期待しておりませんが…w