R12(完)
- カテゴリ:自作小説
- 2019/04/12 23:42:20
俊彦は、もう一通の手紙を手に取った。
俊彦の手紙を読まなくてごめんなさい。読めばきっと、俊彦から離れることができなくなると思った。先月、父の体調が悪くなったって言ったでしょ。先週、母から電話があって、医者から父の余命が半年から一年って言われたから、実家に戻って欲しいと言われたの。それは、きっかけで、前から、俊彦と別れた方がいいと思ってた。俊彦は優しいから、私のために、ボクシングを止めようと思っているでしょ。私は、俊彦にボクシングを続けてほしい。チャンピオンになって欲しいの。私のために、僕心を止めてほしくない。しばらく、実家に帰ります。チャンピオンになって迎えに来て。
手紙には、他にも俊彦のことを愛していることや、来月には、アパートを引き払うので、それまでに、引っ越しておいてほしいと書かれていた。俊彦は、瞼が腫れあがった目で、何度も今日子の手紙を読み返した。
また、桜の咲く季節が巡ってきた。俊彦はAKBバンダム級世界タイトル保持者になった。後楽園ホールで行われた世界タイトル戦の後、今日子から手紙が届いた。世界チャンピオンになったお祝いと、工場の主任と結婚し大阪で暮らしていることが書かれていた。
俊彦は本棚からCDを取り出すとデッキに入れ、ソファーに座った。
・・・おまえと離れ一年が過ぎいい男性になったつもりが
・・・おシャレをしても 車替えても 結局変化もないまま
・・・シングルベッドで夢とお前抱いてた頃、くだらない事だって二人で笑えたね。今夜の風の香りは、あの頃と同じで、次の恋でもしてりゃ辛くないのに。
https://www.youtube.com/watch?v=EOWmWftEVGQ
※最初の1分は飛ばしてください
そうですね。日本チャンピオンになっても、ボクシングだけで食べるのは難しそうですし、スーパースターになれるのはほんの一握りです。愛する人を支えるのは、幸せを感じることができることだし、好きな人と一緒に暮らせたのも楽しい時間だったのだと思います。喧嘩もしていないし、とてもいい思い出だと思います。俊彦にとっては、そうでもないかもしれませんが、それが悔しさになり、世界チャンピオンを防衛する原動力になるのです。
周りから色々言われたんでしょうね…
俊彦にとっては間違いなく忘れられない人だし、
今日子にしても、きっと一生の宝物なんだろうな。と勝手に想像しちゃいます。
献身的な今日子さんも、そのうちに変わるのでしょう。
『記憶にない 夫のどこに ほれたのか』(まるこ)
『嫁からの 返事はいつも 既読だけ』(孤高の親父)
『年ごとに スーツと妻が キツクなる』(島根のぽん太)
献身的で健気な今日子さんのことだから、
この選択をした後も、「遠くからあなたのことを応援してるわ」って感じなのでしょう。
もっと現実的な人だったら、「稼ぎのない不安定な男に貢ぐよりも
給料を定期的に運んでくれる工場の主任の方を選んで正解よ!」と
友達に言ってたりするんでしょうね。ふふ。
次回作は、結婚をしたくないうら若き娘が、男性の魅力に気づき、見事結ばれるゼクシィ又は玉姫殿が喜びそうな展開にしましょう。
許してたもれ、ネットカフェでいつもと変換が違ったのだ。
名前漢字が違うの〜(*´Д`*)
ふつうにこの名前の変換難しいでしょうから、ちゃぁでいいですよ〜〜♪
ご明察。シングルベッドを最後に出そうと思ったのは、中を書いた後。書きながらストーリーを考えているのです。次は、構想を考えてから書きます。
次回作はハッピーエンドになるように頑張ります。最後、チャンピオンになって抱きしめ会えばそれでよかったのに、天邪鬼です。
さなちゃん
若かりし頃には、カラオケで歌いました。今は、音痴で迷惑をかけるため、カラオケは封印です。Aqua Timezを絶叫してください。
輪者さん
怒らない、怒らない。女性は一年も待たないものではないでしょうか。幸せの黄色いハンカチのような女性がいいですね。健さんが前提でしょうが。
ゆりかちゃん
作者はボクシングとシングルベッドを出したかっただけではないでしょうか。恋愛も苦手なため、ストーリーが構築できなかったのでしょう。それか、主任さんがイケメンだったのかもしれません。伏見稲荷で女性はイケメン好きだと分かりました。
みーぴこさん
タイミングにも気づかないくらい鈍感でしょう。釣りも苦手です。上手に合わせられません。ニコッとではバケツ釣りの名手です。バケツのような懐の深い女性を探します。
人生のタイミングですね・・・
私も・・・そうだったのかもです。
もしかして・・・沖人さんも?
その歌は知らなかったので、聴きながらコメント書いてます^^
切ない失恋?ソングですね。
今日子さんは、俊彦さんのためを想っての決断だったのですか。
チャンピオンになって迎えに来て、と書いてるのに…
何があったのやら。
余命宣告を受けたお父様に花嫁姿を見せてあげたかったのかな~?
とか、色々想像してしまいます。
結局、主任の人物像が謎のままですが、今日子さんが結婚するくらいなので、良い人だったのでしょう。お幸せに!
でも、今日子さんを迎えに行くという目標があったからこそ、俊彦さんは世界チャンピオンになれたのだと思います。
後々のことを考えれば、夢を諦めて今日子さんと結婚するのと、どちらが二人にとってのハッピーエンドだったのか、悩ましい所ですよね。
歌も俊彦さんも、次の素敵な恋が見つかりますように。
恋愛について考えさせられる素敵な小説ですね。
楽しい時間をありがとうございました(*^^*)
最後にかける曲は決まっていたのですから・・・
迎えに来てって手紙に書いてたから ハッピーエンドを期待したら
まさかの。。。・・・( ̄  ̄;) うーん
長く待たせ過ぎた??
いや、1年って書いてますし、、、この結末には納得いかなーーい!!!
これがいいって思えないけど これはこれでいいのかな、良く分からないです><
やっぱり私には恋愛は不向きなのかな。。。^^;
ハッピーエンドかと思いきや、寂しい結末になっちゃいましたね・・・
ヒロインにとってはハッピーエンドなのかな?
迎えに来てって言ったのに・・・。